ネズミは本当にチーズが好き?なぜそう思われているのか意外な理由とは

雑学

ネズミといえばチーズ

「ネズミといえばチーズ!」…そんなイメージを持っている人は多いのではないでしょうか。アニメや絵本でも、ネズミが大きなチーズをかじっているシーンがよく描かれています。しかし、実際のネズミは本当にチーズが好きなのでしょうか? そもそも、なぜ「ネズミ=チーズ好き」というイメージが定着したのか?気になりますよね。

今回は、ネズミとチーズの関係性ついて詳しく解説していきます。最後までお読みいただくと、ちょっぴりネズミ博士に近づけるかもしれませんよ。

なぜ『ネズミ=チーズ好き』というイメージが生まれたのか?

ネズミは雑食性ですが、なぜか「チーズが大好き」というイメージが定着しています。それには、主に2つの理由があるといわれています。

1つ目は、中世ヨーロッパでの誤解。ネズミと関連づけられるチーズといえば、穴の開いた「エメンタールチーズ」が有名ですが、この穴は熟成時に発生するガスによるもの。それにもかかわらず、当時の人々は「ネズミがかじった跡」だと勘違いし、このイメージが広まったとされています。

2つ目は、アニメやイラストの影響です。キャラクターの個性を際立たせるために「チーズ好きなネズミ」として描かれることが多く、その代表例が1940年に誕生した『トムとジェリー』です。この作品をはじめ、多くのメディアでネズミ=チーズ好きという描写が繰り返された結果、人々の間で定着していったとされています。

本当にネズミはチーズが好き?

ネズミがチーズを好むかどうかについては、これまでいくつかの研究や実験が行われています。

まず、2006年にブルーチーズ製造団体と大学が共同で実施した実験では、研究内容は公開されていませんが、その結果「実はネズミはチーズを嫌う」という説が広まりました。次に、2015年に関西学院大学で行われた実験では、ネズミが固形飼料とチーズを比較した際、チーズを好んで食べる傾向が確認されました。

また、同じ年に放送されたイギリスBBCの番組では、「チェダーチーズ」「ピーナツ」「ブドウ」の3つを比較した実験を行い、ネズミがピーナツを選ぶ結果が出ました。

これらの研究から、ネズミはチーズを嫌うわけではないものの、特別に好むわけでもなく、様々な好みがあることが分かります。

ネズミの食性は「雑食」

チーズは加工食品であり、野生のネズミが自然環境で摂取するものではありません。それでは、自然の中で生活しているネズミはどのような食性を持っているのでしょうか?

そもそも、ネズミは「雑食性」の動物であり、食べられるものは何でも食べようとします。野菜や穀物、さらには昆虫や肉類まで、見境なく食べることが特徴です。さらに、ネズミの種類によって好みが異なり、例えば小型のハツカネズミやクマネズミは穀物や植物を好むのに対し、大型のドブネズミは肉類を好む傾向があります。チーズは動物性タンパク質を含んでいるため、ドブネズミにとっては好まれやすい食品かもしれませんね。

また、ネズミは1日に多くのエネルギーを消費するため、かなりの量を食べる必要があります。実際、数日間食べないと餓死してしまうこともあるため、非常に大食いな動物です。

今回の雑学、面白かったらぜひ周りの人にも教えてみてください。

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