卒業式の『第二ボタン』の意味って？第一や第三じゃダメな理由とは

そもそも『第二ボタン』の意味って何？

卒業式になると必ず話題にあがるのが「第二ボタン」。でも、なぜ第二ボタンが特別扱いされるのか、意外と知らないですよね。

実はこれ、いくつかの説があるんです。一つは、1960年公開の映画『予科練物語紺碧の空遠く』から生まれたという説です。戦争に出征する主人公が、好きな女性に第二ボタンを渡すシーンが若者の心を捉え、広まったと言われています。

また、「第二ボタンは心臓に最も近いボタンだから」というロマンチックな説もあります。心臓、つまりハートに一番近いボタンを好きな人にあげるというのは、なんとも青春っぽい理由ですよね。

そしてもう一つ、第二ボタンは「一番大切な人」を表すという意味もあるそうです。ボタンにはそれぞれ意味があるとされ、その中でも二番目が最も重要な存在を意味するという、ちょっと意外な説です。

こうした由来を知ると、なぜ第二ボタンが特別なのか、少し納得できますね。

卒業式で影が薄くなりがちな第一ボタンや第三ボタンですが、それぞれしっかりと意味があります。

まず第一ボタンは、「自分自身」を表すとされています。言われてみると、確かに一番上にあって、人にあげるという感じはしませんよね。何より、「自分」を渡すって、ちょっと重すぎる気もします。

そして第三ボタンは、「友達」を意味すると言われています。恋愛感情というより、友情を表すボタンです。気軽に渡しやすい反面、「ただの友達」と言ってしまうようで、少し複雑な気持ちになりそうです。

それぞれのボタンに意味があることを知ると、第二ボタンだけではなく制服そのものが少し特別に見えてきますね。

最近は制服が学ランからブレザーへと変わった学校も多く、以前より「第二ボタン」を渡す習慣が少なくなったと感じる人もいるのではないでしょうか。実際に、学ランなら簡単にボタンを外して渡せますが、ブレザーの場合、そもそも渡すボタン自体が存在しないこともあります。

また、SNSの普及で写真やメッセージを簡単に残せるようになった今でも、実は「何か形に残るものを卒業記念にもらいたい」という気持ちは根強く残っています。確かにスマホの中に写真はたくさん残りますが、何年も経った後に実際に手に取れる記念品の魅力は、簡単に色褪せることはありません。

卒業後何年も経って、ふと引き出しを開けたときに「あの頃」を思い出せる品物。そんなアイテムとして、「第二ボタン」に代わる代用品も徐々に広まっているようです。

ブレザー制服だと、具体的にどんなものが渡されているのでしょうか？

ブレザー制服の場合、最も一般的に渡されているのがネクタイです。ネクタイは制服の象徴であり、毎日身につけていたものなので、第二ボタンに負けないほど思い入れが強くなるのも納得ですね。

また、少し意外なところでは、校章や名札を渡すこともあります。校章は小さいけれど、学校生活のシンボルとも言えるアイテムなので、貰った方も思わず大切にしてしまいますよね。名札もその人自身の名前が入っているので、貰った瞬間、ちょっとドキッとしてしまうかもしれません。

女子の場合には、制服のリボンや胸元につけているピンアクセサリーを渡すことがあります。リボンも毎日身に着けているので、ネクタイ同様、特別な思い出の品になるのは間違いないでしょう。

こうした代用品を見ると、どんな制服でも、記念品として残るものが必ずあることに気づかされますね。

第二ボタンを渡したりもらったりする場面と言えば、卒業式直後の校庭や教室をイメージする人がほとんどでしょう。でも、実は卒業式直後だけじゃなく、別の日に改めて渡すケースもあるんです。

例えば、卒業式当日は勇気が出せなかったり、タイミングを逃してしまったりして、後日になって渡す人もいます。卒業式が終わった数日後に呼び出して、「実はあの時渡せなかったけど……」と改めてボタンを渡すケースもあるんですよ。

また、みんなの前で渡すのが恥ずかしいという理由から、あえて人気の少ない場所や放課後を選んで個別に渡すことも珍しくありません。こうした工夫や気遣いを知ると、渡すほうも受け取るほうも緊張しつつも特別な思い出になりそうですよね。

そんな卒業式の第二ボタンにまつわる雑学、知ったら誰かに話したくなりませんか？

卒業式が終わった後、友達との帰り道や打ち上げでちょっとした雑学を披露すると、意外と場が盛り上がることがありますよね。

そんな時に、「実は第二ボタンの風習って昔の映画がきっかけで広まったらしいよ」とサラッと話してみてはいかがでしょうか。これだけで友達の興味を引けるかもしれません。

ぜひ今回知った第二ボタンに関する雑学を、友達にも伝えて盛り上がってみてくださいね！