『定価』と『希望小売価格』それぞれの意味は?オープン価格についても解説

雑学

定価、希望小売価格、そしてオープン価格

買い物をするときに目にする「定価」や「希望小売価格」という言葉。なんとなく同じ意味に思えますが、実はそれぞれに違いがあります。さらに、最近では「オープン価格」という表記も増えており、「結局、いくらが正式な価格なの?」と疑問に思うこともあるでしょう。

今回は、価格表記の違いをわかりやすく解説。正しい価格の意味を知って、納得のいく買い物をしましょう!

定価とは

定価とは、メーカーが決めた販売価格のこと。定価は、仕入れ値に販売側の利益を加えて設定されるもので、価格の自由な変更ができない「拘束力」があるのが大きな特徴です。そのため、コンビニやスーパーなどの小売店は、定価を変更できません。つまり、全国どのお店でも同じお値段で販売されるのです。

この仕組みは「再販売価格維持」と呼ばれ、独占禁止法で原則として禁止されています。ただし、書籍・雑誌・新聞・音楽ソフト・たばこなどの特定の商品に限っては、例外として認められています。

それでは希望小売価格って何?

希望小売価格とは、メーカーが「この価格で販売してほしい」と提示する参考価格のこと。ただし、あくまで目安であり、小売店がその価格を守る義務はありません。

そのため、実際の販売価格はお店ごとに異なります。希望小売価格よりも高く設定されることも、割引されることもあります。最終的な価格はお店の判断に委ねられるのです。

オープン価格について

オープン価格はメーカーが希望小売価格を設定せず、小売店が自由に販売価格を決められる価格のこと。メーカーは出荷価格(卸値)のみを決め、小売店は市場の動向やコスト、利益を考慮して販売価格を設定します。

このオープン価格が広まった背景には、家電量販店の台頭があります。家電量販店では、店舗間の競争が激化し、「〇〇%引き」などの大幅な値引き広告が当たり前になっていました。しかし、ほとんどの店がメーカー希望小売価格の15〜20%以上の割引を行っているにもかかわらず、「特別に安い」と誤解させる販売手法を公正取引委員会が問題視。

そこでメーカーは、価格の比較基準となる希望小売価格をなくし、割引率を示せないようにするため、オープン価格を導入しました。

まわりの人にも教えてあげよう!

今回の雑学を振り返ってみましょう。

定価はメーカーが決めた販売価格で、小売店は価格を変更できません。書籍など一部の商品を除き、再販売価格維持は独占禁止法で禁止されています。

希望小売価格はメーカーが提示する参考価格で、小売店は自由に価格を設定できます。そのため、実際の販売価格は店舗ごとに異なります。

オープン価格はメーカーが希望小売価格を設定せず、小売店が自由に価格を決める方式。家電量販店の競争激化により、値引き広告が問題視されたことを受け、メーカーが導入しました。

今回の雑学、面白かったらぜひ周りの人にも教えてみてください。

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