『本わさび』と『生わさび』
刺身や寿司、そば。日本料理に欠かせない薬味「わさび」。その中でも「本わさび」と「生わさび」という言葉を耳にしたことはありませんか?どちらも本物のわさびのように思えますが、実はそれぞれには違いがあります。
今回は、「本わさび」と「生わさび」の違いを分かりやすく解説。わさび好きの方はもちろん、食の知識を深めたい方にも役立つ内容になっていますので、ぜひ最後までご覧ください!
「本わさび」とは?
まずは、本わさびとは何かから解説します。本わさびは、日本原産のアブラナ科ワサビ属の多年草。特有の爽やかな辛味とほのかな香りが特徴です。栽培には非常に繊細な環境が必要で、水のきれいな冷涼な場所でしか育ちません。特に水温が年間を通して8~18℃を維持できる環境が理想とされ、直射日光を受けると葉が黄ばむほどデリケートな植物です。
本わさびの栽培方法には、大きく分けて二つの種類があります。一つは山間地の清流や湧き水を利用して育てる「沢わさび」、もう一つは湿気の多い涼しい畑で栽培する「畑わさび」です。
一般的に、本わさびの根茎をすりおろし、寿司や刺身、そばなどの日本料理に添えて使われます。その豊かな香りと辛味が料理の味を引き立てる、日本料理に欠かせない薬味の一つです。
「生わさび」とは?
それでは、生わさびとは一体何なのか?「生わさび」と表示された商品は、新鮮なわさびだけを原料としているもののこと。その名の通りですね。
というのも、市販のチューブわさびには、価格を安価にするため粉末わさびを練り合わせたものも多くあります。それらと区別するために「生わさび」という表現が使われているそうです。
『本わさび』と『生わさび』の違い
「本わさび」と「生わさび」は、それぞれ意味が異なります。「本わさび」はわさびの品種のことを指し、「生わさび」は加工前の原材料の状態を示す言葉です。
余談ですが、市販のわさび製品には「本わさび入り」と「本わさび使用」という表記があり、これにも違いがあります。「本わさび入り」は本わさびが50%以上含まれている場合に使われ、「本わさび使用」は本わさびの割合が50%未満のものに使われる表記です。
わさびを食べるときに今回の雑学を思い出してみよう!
今回の雑学を振り返ってみましょう。
本わさびは、日本原産のアブラナ科ワサビ属の多年草で、爽やかな辛味と香りが特徴。清流で育つ「沢わさび」と畑で育つ「畑わさび」があり、寿司や刺身などに使われます。
一方、生わさびは、加工前の新鮮なわさびを指す言葉。市販のチューブわさびには粉末わさびを混ぜたものもあり、それと区別するために「生わさび」と表示されます。本わさびは品種、生わさびは原材料の状態を示す点が違いです。
今回の雑学、わさびを食べたときにでも思い出してみてください。