南極大陸はどこの国のもの?実は領有権を主張している国は複数あった!

雑学

南極大陸

南極大陸って、いったいどこの国のものなんだろう?…といった疑問をお持ちの方も多いはず。地図で見ると、地球の一番下に広がる真っ白な大陸「南極」。観測基地があったり、ペンギンが暮らしていたりと、どこか“誰のものでもない”ようなイメージを持っている方も多いかもしれません。

しかし実は、南極にはかつて領有権を主張している国がいくつか存在し、その関係は意外と複雑でした。

今回は、南極に関する面白い雑学をお届け。最後までお読みいただくと、地理について少し詳しくなることでしょう。

南極大陸はどこの国のもの?

南極大陸は、いまのところどの国にも属していません。かつては、南極の近くに位置する国や、探検を重ねてきた国々が「このあたりは自分たちの領土だ」と主張していた時期もありました。実際に、イギリスやフランス、アルゼンチン、ノルウェー、オーストラリア、ニュージーランド、チリの7カ国が、南極の一部に対して領有権を求めていたのです。

しかし1959年、「南極条約」という国際的な取り決めが結ばれたことで状況が一変。この条約によって、各国はそれ以上の領土主張を行えなくなり、南極は軍事活動や資源開発を行わない、科学と平和のための地域として扱われるようになりました。

つまり現在の南極は、特定の国が支配するのではなく、世界中の国々が協力しながら平和的に利用している特別な場所なのです。

そもそも南極はどんなところ?

南極は、地球の最も南に位置する場所です。地球が回転する軸の先端にあたる「南極点」があり、その周囲を氷と雪に覆われた広大な大地が広がっています。

南極は日本とは地球の反対側にあるため、季節も真逆。日本が夏のとき、南極は冬になります。たとえば南極では1月が夏、8月が真冬。日本の冬とは比べものにならないほど寒く、夏でも気温は氷点下、冬はマイナス20度が平均です。参考までに言うと、家庭の冷凍庫がマイナス18度ほど。つまり、南極は冷蔵庫の中よりも寒い環境だと言えるでしょう。

南極は「氷の大陸」とも呼ばれており、その名のとおり分厚い氷に覆われています。最も厚い場所では、氷の厚さがなんと4,000メートル。これは富士山の高さよりも高く、想像を超えるスケールです。その氷の下には「南極大陸」と呼ばれる広大な土地が広がっており、その面積は約1,300万平方キロメートル。日本の36倍以上、オーストラリア大陸よりも大きいのです。

このように、南極は地球上でもっとも過酷で特別な場所のひとつ。日本からは約14,000kmも離れたこの地に、日本の観測拠点「昭和基地」があり、今もさまざまな研究が行われています。

今回の雑学、面白かったらぜひ周りの人にも教えてあげてみてください。

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