なぜ新人を「新米」と呼ぶのか?江戸時代から続く由来を紐解く!

雑学

日常でよく耳にする「新米」

「新米社員」や「新米ママ」など、日常生活の中でよく耳にする「新米」。新人を表すこの言葉は、なぜ「米」と関係しているのか?気になりますよね。

今回は、「新米」という表現が生まれた由来について、わかりやすく解説していきます。最後までお読みいただくと、ちょっぴり物知りになれることでしょう。

新米の語源

「新米」という言葉は、ある分野に慣れていない人を指す表現として、江戸時代から使われていたといわれています。それでは、なぜ「米」という字が使われるようになったのでしょうか?実は、いくつかの説が伝わっています。

  • 純白なお米説
  • 江戸に米が集まった説
  • 新前掛け説
  • 新前から変化した説

ひとつは、白いお米にちなんだ説です。何色にも染まっていない真っ白なお米のような新人を「新米」と呼ぶようになったとされています。

続いて、江戸に多くの人が職を求めて集まった時代、同時にお米も大量に流通し、庶民の間で身近な食べ物となりました。この背景から、新しくやってきた「人」と、生活に根付いた「米」を重ね、「新米」という言葉が生まれたという説もあります。

三つ目として、新しく雇われた人が新品の前掛けを身に着けていたことに由来。そうした人は「新前掛け」と呼ばれ、これが略されて「新前(しんまえ)」、さらに音が変化して「しんまい」となり、最終的に「米」の字が当てられたという説もあります。

そして最後の説。これは三つ目の説と似ています。日本には「男前」や「腕前」のように「前」という言葉が技能や状態を表す例があります。これにならい、新しい存在を「新前」と呼んでいたものが、やがて音の変化により「新米」と表記されるようになったと言われています。

新米は新人とは意味が微妙に違う

「新米」と「新人」は似た意味で使われることが多いですが、実はそれぞれに違いがあります。

「新米」は、仕事や作業にまだ不慣れな人を指す言葉。上司や先輩が呼ぶこともあれば、自分で謙遜して使うこともあります。どちらかというと、経験の浅さを強調する意味合いが含まれています。

対して「新人」は会社などの組織に新しく加わった人のことを指します。つまり、必ずしも初心者とは限らないのです。たとえば、中途採用や異動で既に経験を積んでいる人にも「新人」という言葉は使われます。

要するに、「新米」はまだ入りたてで業務などに慣れていない人、「新人」は技能や知識は問わず新たに組織に加わった人を表します。今回の記事を参考に、新米と新人の使い分けを意識してみてください。

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