「やばい」の歴史をひも解く!江戸から現代まで意外なルーツと使い方の進化

雑学

「やばい」ってどこから来たの?気軽に使うけど、実は奥が深い言葉

「やばい」は、今や日本語の中でも日常的に使われる言葉です。「このスイーツ、やばいほど美味しい!」と褒めたり、「やばい、締め切り忘れてた!」と焦ったり。多くの場面で使われて、あまりに馴染み深い言葉になっていますね。けれど、そのルーツや本当の意味について考えたことはありますか?

驚くべきことに、この「やばい」はかなり古くから使われている言葉で、現代の使われ方とは少し違う背景があるんです。

江戸時代の「やばい」実はちょっと危険な場所が語源だった!?

実は「やばい」という言葉は江戸時代に遡ります。当時、江戸の街中には「矢場」という射的場がありました。表向きは矢を射る遊び場でしたが、裏では少し危険な商売も行われていたそうです。特に「矢場女」と呼ばれる女性が裏で違法な売春をしていたことから、「矢場で見つかるとまずい」という意味で「やばい」という言葉が生まれたとされています。

考えてみれば、現代の「やばい」も「見つかったらまずい!」という場面で使いますよね。昔の江戸っ子たちも同じ感覚で使っていたのかもしれません。

「やばい」が世間に広がったきっかけ:昭和のスターたちが口火を切った?

時代が進み、戦後の昭和時代に「やばい」は新たな進化を遂げます。「やばい」が広まったのは、1950年代後半、石原裕次郎が映画の中で使ったことがきっかけだと言われています。映画『太陽の季節』で彼が「やばい」を口にしたことで、この言葉が若者たちの間で急速に広がったのです。まさにスターの影響力が大きかったんですね。

そして、この頃から「やばい」は単なる隠語から、若者たちが使う俗語へと進化していきました。最初は「危ない」「まずい」といったネガティブな意味合いが主流でしたが、やがてポジティブな意味でも使われ始めたのです。

今や日常語「やばい」が万能すぎて困る!?

現代では、「やばい」は感情を表す万能語になりました。驚きや喜び、感動、焦りなど、どんなシーンにも登場します。「やばい、美味しすぎる!」とか「やばい、締め切りが近い!」など、まさにその場の感情を的確に表現してくれますね。

ただし、便利すぎるがゆえに使いすぎてしまうことも。職場で「この企画、やばいです」と言うと、上司から「どっちの意味?」と真顔で聞かれることもあるかもしれません。どちらの意味でも通じるからこそ、時と場所を選んで使うのが大事かもしれませんね。

「やばい」だけじゃない!日本語の進化を知ると面白い

「やばい」だけではなく、日本語の中には他にも興味深い進化を遂げた言葉がたくさんあります。例えば「ビビる」という言葉、実は平安時代から使われていたことをご存じですか?当時、大軍が進軍するときに鎧がぶつかり合い、「ビビる音」が響くことから、恐怖を感じるという意味で使われていたんです。

また、「社畜」という言葉も、実は平安時代に遡ります。当時は神社に奉仕する奴隷のことを「社畜」と呼んでいました。現代では会社の奴隷のように働く人を指す言葉になっていますが、その由来を知ると、ちょっと考えさせられますね。

やばい、次に使う時は…?

さて、「やばい」という言葉の歴史をここまで追ってきましたが、次にこの言葉を使うときは少し違った視点で楽しめるかもしれません。次に「やばい!」と感嘆するとき、ふとその言葉の背後にある歴史を思い出してみてください。江戸時代から続く言葉が、現代の会話にも溶け込んでいるって、なんだか面白いですよね。

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