甲子園球場が『ツタ』で覆われている本当の理由!歴史をわかりやすく振り返る

雑学

甲子園球場がツタで覆われている理由

高校野球の代名詞といっても過言ではない「甲子園」。その会場である甲子園球場に訪れてみたことはあるでしょうか?一度、訪れたことがある方ならご存じだと思いますが、甲子園球場の外壁にはたくさんのツタが生い茂っています。

どうして甲子園球場がツタで覆われているのか?太陽光の暑さから球場を守るため、という意見もありますが実際のところは異なります。

甲子園球場がツタで覆われている理由。それは手っ取り早く甲子園球場の見た目を外国風にしたかったからです。要は外観の都合ですね。

甲子園球場が建設されたのは、1924年。当時、阪神電鉄はライバルである阪急電鉄に負けないよう奮闘していました。その一環として、阪神電鉄沿いに当時から人気だった野球のテーマパークを建設することに。これが甲子園のはじまりです。

甲子園が建設されることが決まってから、完成まではあっという間。わずか4か月半で工事終了までこぎつけたそうです。ただ、急ピッチな工事であったため外見が無骨だったようです。外壁はコンクリートむき出しで、テーマパークと呼ぶには見た目が悪かったそうです。

そこで阪神電鉄がとった策が「外壁をツタで覆う」という方法。ツタは成長が早く世話も不要。ヨーロッパにもツタで覆われた古城などもあるため、手っ取り早く外国風にイメージチェンジできると考えたそうです。

現在のツタは最初のツタの子孫

上記の経緯で植えられたツタは、順調に成長。狙い通り、甲子園の見た目のイメージを変えることができたようです。その後、伸びすぎたツタは2006年に一度伐採。その際、ツタの苗木を全国の高校生たちに育ててもらったそうです。育ったツタは再び甲子園のまわりに植えられ、現在にいたるそうです。つまり現在、甲子園を覆っているツタは最初に植えられていたツタの子孫なのです。

実は高速道路に生えているツタも甲子園産

余談ですが、高速道路の壁にもツタが生えていますよね。実はあれも甲子園産。高速道路の壁面緑化を行う際、甲子園球場の「ナツヅタ」から採取した種子と、それを育てた母木から得た種子を使い、昭和47年から平成14年までの間に約43万本を育成し、全国の高速道路へ出荷していたそうです。

意外なところでも、甲子園のツタたちは活躍していたようですね。

甲子園に訪れたら今回の雑学を紹介してみよう

緑のツタに覆われた甲子園。その理由は手っ取り早く外国チックな見た目にするためでした。今回の雑学を甲子園に訪れた際に、ぜひ周りの人に紹介してみてください。甲子園の意外な雑学を知ることで野球観戦がさらに楽しくなるかもしれません。

こんな記事も読まれています

ブルーシートはどうして「青色」でなければならなかったのか?その意外な理由とは

『小さなシャケが一欠片?』秋田県で販売されているお弁当の見た目が衝撃的だと202万表示「シンプルなのにインパクト大w」