『世界一周記念日』って何の日?
3月6日は「世界一周記念日」。とはいえ、この記念日を知っている人は少ないかもしれません。でも、「世界一周」という言葉を聞くと、一度は憧れたことがあるのではないでしょうか?
「世界一周」といえば、バックパッカーとして世界各国を巡る旅、豪華客船でのクルーズ、あるいは飛行機を乗り継ぎながらの長期旅行。そんなロマンあふれる旅のイメージがありますよね。でも、実はこの記念日は、日本とも深い関係があるのです。
なぜなら、1967年3月6日、日本航空(JAL)が「世界一周便」という夢のようなフライトを開始したからです。飛行機で世界を巡る旅が、特定の富裕層や冒険家だけのものではなくなった歴史的な日ともいえるでしょう。
今日は、「世界一周記念日」がなぜ3月6日なのか、その由来や歴史を探りながら、世界一周にまつわる面白い話を紹介します。これを読めば、「いつか世界一周してみたい!」と思うかもしれません。
3月6日が『世界一周記念日』になった理由
この記念日が3月6日である理由はシンプルです。1967年、日本航空(JAL)が世界一周便を開設した日だからです。
1960年代、日本は高度経済成長の真っ只中。海外旅行はまだ限られた人のものでしたが、国際的な交流が盛んになり、世界を身近に感じる機会が増えていました。そんな時代に、「飛行機で世界を一周できる」という画期的な旅が登場したのです。
JALの世界一周便は、西回りのルートで運航されました。東京を出発し、各地を経由して再び東京へ。まさに空の旅で世界を一周するコースでした。
この記念日は公式に制定されたものではありません。 しかし、日本航空の偉業を称え、航空業界や旅好きの間で自然と広まっていきました。
また、世界一周に関連する記念日は3月6日だけではありません。例えば、**6月21日は「世界一周の日」**とされています。これは、1908年に朝日新聞社が主催した「世界一周旅行会」の一行が日本に帰国した日を記念しているものです。
つまり、世界一周という旅は昔から人々を魅了し、歴史の中でいくつもの節目を作ってきたのです。
JALの世界一周便はどんな旅だった?
飛行機で世界を一周するなんて、今でこそ「世界一周航空券」を使えば可能ですが、1967年当時は夢のような話でした。そんな夢を実現したのが、日本航空(JAL)の世界一周便です。日本の航空会社が地球を一周する定期便を運航していたというのは、今考えるとかなりの快挙ですよね。
では、JALの世界一周便はどんな旅だったのでしょうか?
巡ったルート
JALの世界一周便は、西回りのルートで運航されました。出発地は東京。そこから香港、バンコク、ニューデリー、テヘラン、カイロ、ローマ、フランクフルトまたはパリ、ロンドン、ニューヨーク、サンフランシスコ、ホノルルを経由して再び東京へ戻る、まさに「空の世界一周」です。
フライトの合計時間はおよそ7日間。今なら直行便で移動できる都市も、当時は必ず経由が必要でした。長距離飛行が可能な航空機が少なかったため、何度も乗り換えながら世界を巡るスタイルだったのです。
今では「世界一周航空券」が登場し、自分でルートをカスタマイズできますが、JALの世界一周便は決まったルートを飛ぶ定期便でした。世界の主要都市を短期間で巡る旅は、当時の旅行者にとって画期的な体験だったに違いありません。
わずか5年で消えた理由
夢のようなJALの世界一周便でしたが、1972年には運航が終了しました。わずか5年で消えた理由は、いくつかの要因が絡んでいました。
《採算が取れなかった》
世界一周便の運航には莫大なコストがかかりました。飛行機の燃料費はもちろんのこと、各地の空港使用料や機材の維持費も大きな負担でした。一方で、乗客の数は限られていました。世界一周をするにはかなりの費用が必要だったため、一般の旅行者にはなかなか手が届かなかったのです。
《直行便の増加》
1960年代後半から1970年代にかけて、航空技術が進化し、より長距離の直行便が増えました。それに伴い、多くの都市を経由する世界一周便の需要が減少しました。ビジネスで世界を飛び回る人たちにとって、短時間で目的地に到着できる直行便の方が魅力的だったのです。
《オイルショックの影響》
1970年代初頭、世界的なオイルショックが発生しました。これにより航空燃料の価格が急騰し、世界の航空業界はコスト削減を迫られました。JALも採算の取れない路線を見直さざるを得なくなり、世界一周便は廃止となりました。
もし、この便が今も続いていたら、どんな旅ができていたのでしょうか?現在でも「世界一周航空券」というシステムはありますが、JALのように定期的に運航される世界一周便があったなら、きっと多くの旅行者を魅了していたでしょう。
世界一周の歴史をざっくり振り返る
JALの世界一周便は、航空機で世界を一周する夢を叶えたものですが、「世界一周」という概念自体ははるか昔からありました。では、人類が初めて世界を一周したのは、いつ、誰だったのでしょうか?
最初に世界一周したのは誰?
「世界一周」と聞いて、多くの人が思い浮かべるのはフェルディナンド・マゼランでしょう。彼は16世紀初頭、スペイン王の命を受けて大航海に出発しました。しかし、意外なことに、マゼラン自身は世界一周を達成していません。彼は旅の途中、フィリピンで戦死してしまったのです。
では、誰が最初に地球を一周したのか? それは、マゼランの艦隊にいたスペイン人の探検家、ファン・セバスティアン・エルカーノでした。彼はマゼラン亡き後、指揮を引き継ぎ、1522年にスペインへ帰還。これが、人類史上初の世界一周達成となったのです。
この航海は、当時の人々にとって「地球は本当に丸いのか?」を証明する重要な旅でした。地図に載っていなかった新たな航路が発見され、世界の姿が少しずつ明らかになっていったのです。
日本で最初に世界一周をした人々
世界一周の歴史は、日本とも無関係ではありません。1908年(明治41年)、朝日新聞社が主催した「世界一周旅行会」は、日本初の一般向け世界一周ツアーでした。
このツアーは、船と鉄道を使い、約96日間かけて世界を巡るというもの。今でこそ飛行機で短時間で移動できますが、当時は船旅が中心でした。参加者たちは、アメリカ、ヨーロッパ、アジアを巡り、日本とは異なる文化を体験しました。
現代のようにインターネットで情報を得ることができなかった時代、実際に海外へ足を運び、異国の風を肌で感じることは、非常に貴重な経験だったはずです。旅に出ることが、今以上に「人生を変える出来事」だった時代ともいえるでしょう。
世界一周記念日をもっと楽しむ
せっかく3月6日が「世界一周記念日」だと知ったのなら、この日をちょっと特別に過ごしてみるのもいいかもしれません。
実際に飛行機で世界を一周するのは簡単なことではありませんが、旅気分を味わう方法はいくらでもあります。この日は、「もし世界一周をするとしたら?」と想像しながら、ちょっとした非日常を楽しんでみましょう。
YouTubeやVRでバーチャル旅行
いま、もっとも手軽に「世界一周」を体験できるのが、YouTubeやVRを活用したバーチャル旅行です。
YouTubeでは、世界中の観光地を撮影した動画が数多く公開されています。特に360度カメラを使った映像なら、自分の視点で景色を眺められるため、まるで現地にいるかのような感覚を味わえます。たとえば、イタリア・ローマのコロッセオ、エジプトのピラミッド、アメリカ・グランドキャニオンなど、名所を巡る映像は豊富にあります。
また、VRデバイスを持っているなら、Google Earth VRを使えば、自由に世界中の都市を飛び回ることも可能です。自宅にいながら、異国の街を歩く感覚を味わえるので、記念日にぴったりの楽しみ方といえるでしょう。
「次の旅行はどこへ行こう?」と考えながらバーチャル旅行をするのも、ワクワクする時間になるはずです。
映画や音楽で異国情緒を味わう
映画や音楽を活用すれば、旅気分をもっと手軽に味わうことができます。
たとえば、ヨーロッパを舞台にした映画を観れば、石畳の街並みや美しい風景に引き込まれるでしょう。アメリカ西海岸のロードムービーを楽しめば、次の旅行先を考えるきっかけになるかもしれません。
音楽も同様です。ブラジルのサンバ、スペインのフラメンコ、アフリカの民族音楽など、普段聴かないジャンルの音楽を流してみると、意外な発見があるかもしれません。
映画や音楽を通じて、行ったことのない国に思いを馳せる。それもまた、旅の楽しみ方のひとつです。
世界の料理を楽しむ
「せっかくの世界一周記念日、料理で異国気分を味わいたい!」と思っても、料理を一から作るのはハードルが高いですよね。
そこでおすすめなのが、手軽に買える世界の料理を取り入れること。
コンビニやスーパーに行けば、各国の味を楽しめる商品がいろいろあります。たとえば、フランスのクロワッサン、タイのグリーンカレー、韓国のキムチ、メキシコのタコスなど、簡単に用意できるものを選べば、「食の世界旅行」を気軽に楽しめます。
また、冷凍食品やレトルト食品を活用すれば、調理の手間をかけずに各国の味を体験できます。わざわざ専門的な料理を作る必要はなく、「今日は世界一周記念日だから、普段食べない国の料理を試してみよう」くらいの気軽さで楽しんでみてください。
3月6日、旅の話をしてみよう!
3月6日が「世界一周記念日」だと知ったら、この話題を誰かとシェアしてみませんか?
「今日って世界一周記念日らしいよ!」と話すだけでも、ちょっとした雑学マスターになれます。そこから「もし世界一周するなら、どこに行く?」という話に広げてみるのも楽しいでしょう。
また、SNSで「#世界一周記念日」のハッシュタグをつけて、行ってみたい国や過去の旅の写真を投稿するのもおすすめです。同じように旅に憧れる人とつながるきっかけになるかもしれません。
旅行好きな友人がいるなら、「次の旅行、どこに行こうか?」と話し合うのもいいですね。実際に旅に出る予定がなくても、「どこに行ってみたい?」と考えるだけでワクワクするものです。
世界一周記念日をきっかけに旅を考える
3月6日の「世界一周記念日」は、JALの歴史を振り返る日であると同時に、「旅」について考えるきっかけにもなります。
せっかくなら、映画や音楽、バーチャル旅行を通じて、世界を感じてみませんか?
そして、今日知ったことを誰かに話してみてください。「実は3月6日って世界一周記念日なんだって!」と伝えるだけで、新しい会話が生まれるかもしれません。
旅は、行くだけがすべてではありません。考えたり、話したりするだけでも、新しい世界が広がります。
さあ、あなたならどんな世界一周の旅を想像しますか?
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