3月7日は『メンチカツの日』!スーパーの特売にも影響?記念日制定の裏側

雑学

『メンチカツの日』が生まれた理由

「メンチカツの日」と聞いて、ピンとこない人もいるかもしれません。「クリスマス」や「バレンタイン」のように昔から親しまれているわけでもなく、全国的に定着している記念日とも言えません。しかし、この記念日には面白い由来があり、メンチカツ好きならぜひ知っておきたい情報が詰まっています。

では、なぜ3月7日が「メンチカツの日」に選ばれたのでしょうか?その背景や意味を詳しく見ていきましょう。

3月7日はなぜ「メンチカツの日」なのか

3月7日は「メンチカツの日」。この記念日は、2009年に香川県三豊市の食品メーカー「味のちぬや」が制定しました。

「メンチカツの日」という響きを聞いて、語呂合わせかな?と思う人もいるでしょう。実際、その通りです。関西ではメンチカツのことを「ミンチカツ」と呼ぶことから、「ミ(3)ンチ」「シ(7)チ」の語呂合わせで3月7日が選ばれました。

こうした記念日の制定は、食品業界では珍しくありません。例えば、「カレーの日(1月22日)」や「ハンバーグの日(11月29日)」も、特定の団体や企業が語呂合わせを用いて制定しています。しかし、メンチカツの日には、単なる語呂合わせ以上の意味が込められているのです。

ただの語呂合わせじゃない?メンチカツの日の背景

「カツ=勝つ」。この縁起の良さは、日本人にとって特別な意味を持っています。特に、受験シーズンが終わり、新たなスタートを切る3月というタイミングで、メンチカツを食べて「勝利」を祝う意味が込められています。

受験生が試験の前日にとんかつを食べることはよく知られていますが、メンチカツもまた「カツ=勝つ」の縁起を担ぐ食べ物のひとつとして位置づけられました。

さらに、食品業界では「記念日を作ることで特定の食品の消費を促進する」目的もあります。「カレーの日」や「ハンバーグの日」と同じように、メンチカツの日が制定されたことで、消費者の関心を引き、スーパーや飲食店で特売が行われるようになりました。

つまり、「メンチカツの日」は単なる語呂合わせではなく、食品業界の戦略としても意味を持ちつつ、私たちの食文化の中に楽しく溶け込んでいるのです。

記念日を作った企業「味のちぬや」とは?

「メンチカツの日」を制定したのは、香川県三豊市に本社を構える食品メーカー「味のちぬや」です。この会社は、業務用の冷凍食品を中心に展開し、学校給食やスーパー、レストラン向けにメンチカツを製造しています。

なぜ「味のちぬや」はメンチカツの日を作ったのでしょうか?

その理由のひとつは、もっと多くの人にメンチカツを食べてもらいたいという想いです。普段何気なく食べるメンチカツですが、「メンチカツを食べる日」として特別感を持たせることで、消費者の関心を高める狙いがありました。

また、スーパーでは3月7日に合わせてメンチカツの特売が行われることも増えています。「今日はメンチカツの日だから、晩ごはんにしよう!」といった流れが生まれることで、食品メーカーや販売店にもメリットがあるのです。

こうした取り組みは、単なる販促活動ではなく、メンチカツの認知度を上げ、より多くの人に楽しんでもらうための一環と言えます。記念日があることで、「今日はメンチカツの日だから食べよう!」という楽しみが増えるのは、消費者にとっても嬉しいポイントですね。

メンチカツの名前の違いとその背景

メンチカツは全国どこでも親しまれている料理ですが、実は地域によって呼び方が異なります。関東では「メンチカツ」、関西では「ミンチカツ」と呼ばれることが多いのです。見た目も味も同じなのに、なぜ名称が違うのでしょうか?その理由を探ってみましょう。

関東は「メンチカツ」関西は「ミンチカツ」

同じ料理なのに、呼び方が違う。これは日本の食文化における興味深いポイントのひとつです。

関東では「メンチカツ」、関西では「ミンチカツ」と呼ばれることが一般的ですが、この違いには歴史的な背景があります。

関西では、もともとひき肉のことを「ミンチ」と呼んでいました。そのため、ひき肉を使った揚げ物は自然と「ミンチカツ」と呼ばれるようになったのです。一方、関東では「メンチ」という独自の言葉が定着しました。これは、英語の「minced meat(ミンスミート=ひき肉)」がなまって「メンチ」になったと言われています。

また、関西には「メンチを切る(=にらみつける)」というスラングがあるため、「メンチカツ」という言葉に違和感を覚える人もいたそうです。言葉の響きや文化的背景の違いが、関東と関西で異なる名称を生んだのです。

なぜ呼び方が違うのか?

言葉の違いは、食文化の広がり方にも関係しています。日本に西洋料理が広まったのは明治時代ですが、その過程で地域ごとに料理の呼び方が変化しました。

東京の洋食店では、ひき肉を使ったカツレツを「ミンスミートカツレツ」と呼んでいました。これが短縮されて「メンチカツ」となり、関東を中心に定着しました。一方、関西では「ミンチ」という言葉がすでに一般的だったため、そのまま「ミンチカツ」と呼ばれるようになりました。

こうした言葉の違いは、他の料理にも見られます。例えば、関東では「豚玉」と呼ばれるお好み焼きが、関西では「豚モダン」と呼ばれます。食べるものは同じでも、地域ごとの言葉の文化によって呼び方が変わるのは、日本の食文化の面白い特徴のひとつですね。

海外ではどう訳されている?

日本では当たり前のように食べられているメンチカツですが、海外ではあまり知られていません。そのため、英語で説明するときに困ることがあります。

一般的には、「Minced Meat Cutlet(ミンストミートカツレツ)」や「Ground Meat Cutlet(グラウンドミートカツレツ)」と訳されることが多いですが、これでは海外の人にピンとこないこともあります。最近では、日本食ブームの影響もあり、「Menchi Katsu(メンチカツ)」という言葉がそのまま使われることも増えてきました。

また、日本のカツ文化は海外でも人気があり、「Tonkatsu(とんかつ)」という言葉は英語圏でも通じます。その影響で、「Menchi Katsu」と表記されることが増えてきたのかもしれません。

海外の日本食レストランでは、メンチカツが「Menchi Katsu Burger(メンチカツバーガー)」として提供されることもあります。特に、ロサンゼルスやニューヨークの人気日本食レストランでは、メンチカツを挟んだバーガーが注目を集めているようです。

こうして、日本独自の料理であるメンチカツも、少しずつ海外に広まりつつあるのです。

メンチカツの歴史と文化

メンチカツは今や日本の食卓に欠かせない料理のひとつですが、その歴史をたどると、意外な事実が見えてきます。日本における「洋食」の発展とともに生まれたメンチカツは、どのようにして定着したのでしょうか?ここでは、そのルーツと普及の背景を探ります。

メンチカツのルーツは明治時代にあり!

メンチカツの起源をたどると、明治時代の日本に行き着きます。西洋文化が日本に流入し、西洋料理が次々と取り入れられたこの時期、「カツレツ」や「コロッケ」といった料理が誕生しました。その中で、ひき肉を使ったカツレツが「メンチカツ」の原型になったとされています。

特に、東京・浅草の洋食屋で提供されていた「ミンスミートカツレツ(minced meat cutlet)」が、メンチカツのルーツといわれています。ミンスミート(ひき肉)を使ったカツレツという意味ですが、日本人にとって「ミンスミート」という言葉は馴染みがなかったため、次第に「メンチカツ」と呼ばれるようになったのです。

このように、メンチカツは明治時代の「洋食文化の一部」として誕生しました。しかし、それが庶民に広まり、全国で親しまれるようになったのは、もう少し後のことでした。

日本でなぜ広まったのか?

メンチカツが全国に広がった背景には、日本人の食生活の変化が大きく関係しています。

明治時代から大正・昭和にかけて、日本人の食卓に徐々に肉が登場するようになりました。それまでは魚中心の食生活でしたが、近代化とともに肉を使った料理が増えていったのです。

メンチカツが広まった大きな理由のひとつは、その手軽さとコストの低さです。ステーキやとんかつに比べると、ひき肉を使うため材料費を抑えられ、家庭でも作りやすい料理として人気を集めました。さらに、衣をつけて揚げることで肉汁が閉じ込められ、ジューシーで満足感のある仕上がりになるのも魅力でした。

また、商店街の精肉店やスーパーの惣菜コーナーでは、揚げたてのメンチカツが販売されるようになり、「おやつ感覚で食べられる手軽な揚げ物」として定着しました。学校帰りの子どもや、仕事帰りのサラリーマンが、紙袋に入ったアツアツのメンチカツを頬張る――そんな光景は、昭和の日本でよく見られた風景のひとつです。

このように、「手軽さ」「安さ」「美味しさ」の三拍子がそろったことで、メンチカツは全国へと広がり、庶民の味として親しまれるようになったのです。

誰かに話したくなるメンチカツの話

3月7日が「メンチカツの日」だと知ると、つい誰かに話したくなりませんか?メンチカツ好きの友達や家族と、「実はメンチカツの日ってあるんだよ!」と会話のきっかけにしてみましょう。

「なんで3月7日なの?」と聞かれたら、「関西では『ミンチカツ』って呼ぶから、語呂合わせで決まったんだって!」と説明すると、きっと「へぇ〜!」と驚かれるはずです。

次にメンチカツを食べるときは、「実は明治時代からあるんだよ」と歴史を話してみたり、「関西ではミンチカツって言うんだよ」と雑学を披露してみたりすると、食卓の話題が広がります。

ぜひ、この雑学を誰かに教えてあげてください!思わぬところで、メンチカツの話が盛り上がるかもしれませんよ。

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