思わず話題にしたくなる映画の雑学
スクリーンの前に座るだけで、違う世界へと一気に連れて行ってくれる映画。最近では動画配信サービスも充実し、映画館以外でもたくさんの映画を気軽に楽しめるようになりました。
そんな映画の世界には、「知らなかった!」と思わず声をあげてしまうような雑学があります。今回は、映画のことをもっと深掘りしたくなるちょっとした豆知識をご紹介しましょう!
映画に関する雑学4選
1.「友情出演」と「特別出演」の違い
映画の最後に流れるエンドロールで、俳優の名前と一緒に「友情出演」や「特別出演」と記載されているのはどういう意味なんだろうと思ったことがある人も多いはず。
友情出演は、主演俳優や映画監督、プロデューサーなど、その映画の関係者と縁のある俳優が、通常よりも低い「友情価格」の出演料で出る場合に使います。
また、映画に出演する経緯も、友情出演する俳優自身が「作品に興味があったから」など、他の出演俳優とは違う方法でキャスティングされていることがほとんどです。
一方で特別出演は、いわゆる「大物」と呼ばれるような俳優が脇役としてわずかなシーンのみの出演となる場合によく使われます。
通常なら俳優の名前は出演時間が長い順に並ぶのですが、あえてクレジットの最後の「留め(トメ)」で表示して、映画の中でも重要な役割や存在感をもたらす格の高い俳優であることを伝えているのです。
2.映画のスクリーンが横長な理由
映画を自宅のテレビなどで再生すると、一般的なテレビ番組とは異なり、上下に黒い帯が入って横長の表示になることがよくあります。
かつて、映画のアスペクト比(縦横比)は1.33:1(ほぼ4:3)でつくられていることが多かったのですが、アナログのテレビが普及してこれと同じ比率で映像を映し出すと、映画館で映画を見るよりも自宅でのテレビ鑑賞に流れる人が多くなってしまいました。
そこで映画業界は、映画館でしか味わえない迫力のある映像をつくろうとしてワイドスクリーンを採用し、2.39:1という横長の比率を生み出します。その結果、映画館は再び盛り上がりを見せ、大成功!
現在のテレビが横長サイズになっているのも、映画の縦横比の変化に合わせたからと言われています。
3.映画の制作本数が世界一の映画大国とは
映画大国と言われると、日本ではハリウッドのイメージが強いからか、アメリカを挙げる人が多いでしょう。しかし、実際の映画制作本数で比べてみると、1年間に世界で最も映画を多くつくっているのはインドだとされています。
その次には中国が並び、意外にもアメリカは第3位。ちなみに、日本は第4位となっており、続く第5位は韓国です。
ただし、この映画制作本数の数え方は国や団体によって異なり、この5か国の順位が入れ替わっているランキングもあります。
4.2時間超えの長尺映画が増加中
かつて主流だったVHSテープの最大録画時間や、人がトイレなどに行かずに集中して見られる限界などから、「映画と言えば1本あたり2時間」というのが定番でした。ところが最近は、2時間を軽々と超える長編映画の制作も多くなっています。
その理由は、映画市場に動画配信サービスの資本が拡大したこと。通常なら長すぎる映画はコストもかかり、儲けになりにくいとして制作を拒否されてきましたが、有名監督たちがNetflixなどで作品の時間など気にせず思いのままにつくるケースが増えてきたのです。
巨匠と呼ばれる映画監督たちをつなぎとめるには、従来の映画制作スタジオもこの流れを受け入れざるをえません。しかし実際には、理想的な鑑賞時間は1時間半程度だと考える人も多いため、映画監督や制作スタジオなどは、ちょうど良い落としどころを探る必要があるようです。
雑学を知ってもっと映画を楽しもう!
映画にまつわる雑学を3つご紹介しましたが、いかがでしたか?
映画の最後によく見かける「友情出演」や「特別出演」といった言葉の意味や、スクリーンが横長である理由は、知ってみると「なるほど!」と思えるような情報ばかりです。
次に映画館に足を運ぶ時には、エンドロールクレジットや画面の縦横比、制作された国などにもぜひ注目しながら鑑賞してみてくださいね。