語尾に「アル」を付ける中国系キャラたち
漫画「銀魂」の神楽、「らんま1/2」のシャンプーなど漫画やアニメでは、語尾に「アル」を付けるキャラクターたちが登場します。中国系のキャラの特徴ともいえる「アル」。キャラのことをよく知らなくとも、語尾に「アル」と付いているだけでなんとなく中国系のキャラなんだな、ということが分かりますよね。
しかし、どうして「アル」なのか…みなさんはその理由を考えたことはありますか?
今回は中国系キャラたちが語尾につける「アル」に関する面白い雑学をお届け。最後までお読みいただくと、少しだけ物知りになった気分が味わえるかもしれません。
中国系のキャラが使う「アル」は協和語
まず、中国系のキャラが語尾に「アル」を使う理由として、最も有力な説は「協和語」に由来しているという説。「協和語」とは、満州国が建国された初期に使われていた簡単な日本語のこと。主に日本語を母語としない漢民族や満州民族などの中国人が使用していました。
満州国の建国初期、日本人と中国人が頻繁にコミュニケーションを取る中で、正確な日本語の文法を学ぶよりも、簡単に意味が伝わる日本語を使うことが重視されました。いちいち、ひとりひとりに本格的な日本語を教えるのには手間がかかったのでしょう。
その際に登場した協和語のひとつが「アル」という表現。ここでいうアルは「~です」という意味。たとえば、協和語で伝えるとき肯定文として、「アル」を用いていました。具体的には、「私は中国人です」が『私は中国人ある』という感じ使われていたそうです。さらに、この「アル」に日本語でよく使われる語尾の「よ」や「ね」がついて、「アルよ」という形が定着したとされています。
外国人のための日本語が中国に伝わったという説もある
ちなみに、協和語説の他にも、外国人の来日が増えた江戸末期~明治時代に、とりあえず話を通すために考案された「外国人のための日本語」が中国に伝わって「アル」が登場したとする意見もあります。
開国当初、日本に訪れた外国人たちは「とりあえず話が通じればいい」と簡略化した日本語を話していたそうです。その中の1つが「~アル」という言葉。実際は中国人に限らず様々な外国人が使っていたとされますが、「アル」が中国人の話し方のイメージとして日本に広まったとされています。
今回の雑学、周りの人にも共有してあげよう
今回の雑学を振り返ってみましょう。中国系のキャラが語尾に「アル」を付けはじめた理由として、「協和語」「外国人のための日本語」が由来しているという説があります。いずれの説にしても、元々は言葉が通じない外国人のために簡易化した日本語がルーツとなっている可能性が高いです。
今回の雑学、面白いと思ったらぜひ周りの人にも教えてあげてみてください。
こんな記事も読まれています
『ビオトープで水合わせ』をした結果…列に並ぶエビたちの賢すぎる行動が491万再生「動きがかわいいw」「吸い込まれてったw」