1日が24時間だと決まったのはいつ?
ごく当たり前のように受け止めている「時間」の概念は、いつからあるのかご存じですか?
私たちは24時間で1日となる日々を繰り返し、365日で1年を過ごしているわけですが、この時間の感覚は多くの人が考えるよりもはるか昔から存在していました。
今回は、時間という概念が生まれた経緯から、誰かに話したくなるようなちょっと面白い豆知識まで、時間にまつわる雑学をご紹介します。
時間にまつわる興味深い雑学4選
1日が24時間になったきっかけは古代エジプト
機械時計などがまだなかった時代、人々は月の満ち欠けが30日ほどのサイクルで巡っていることに気づきました。そして、このサイクルを12回繰り返すと春から冬までの1年となることも知り、農作や冬支度のタイミングを見計らう時などに活かしていたのです。
紀元前の古代エジプトでは、ここからさらに1日を区分けするようになりました。近くのメソポタミア地方では1日を12等分する考え方が浸透していましたが、エジプトはもっと細かく、昼と夜をそれぞれ12等分する時間の概念を生み出します。
これを可能にしたのは、太陽が出ている間の時間を12に分けて見ることができる日時計の改良と、夜空に浮かぶ星を目印に時間を観測するという新たな視点です。こうして、古代エジプト人が昼と夜を12時間ずつに分ける方法を見つけたことで、1日を24時間とする概念ができました。
時計が「12」から始まるのは「0」の概念がなかったから
時間を確認する時に見る時計には、1から12までの数字が文字盤に刻まれています。不思議なのは、ほとんどの時計の文字盤の天辺には「0」ではなく「12」が刻まれていることではないでしょうか。
実は、0という概念が生まれたのは、8世紀頃だと考えられています。しかし、日時計として時計が発明されたのは、それよりもっと昔の紀元前3000~4000年頃より前のこと。
0から1へという概念は、時計の誕生からかなり後になってできたもののため、時計に適用されなかったのです。
「分」の次だから「秒」は「second」と言う
時間の単位である「分」は、英語で「minute(ミニット)」と言います。この言葉には元々「より小さいもの」という意味があり、「hour(アワー/時)」を60等分に小分けにしたことから、分をminuteと呼ぶようになったのだそうです。
そして、1minute(1分)だと体感ではまだ長く感じるため、さらにもう1段階小分けにすることにした結果、「second minute(セカンド ミニット/2番目の分)」という言葉が生まれました。
今ではminuteが省かれてsecondのみが残り、「秒=second」として定着しています。
3時におやつを食べるのは江戸時代の風習の名残り
「3時のおやつ」という習慣の始まりは、江戸時代にまでさかのぼります。かつては朝と夕方のみの食事が通常で、その間は午後2時~4時頃の「八刻(やつどき)」に間食を食べて、仕事に向かう体力をキープしていました。
これが次第に頭に「お」をつけた丁寧な言葉で呼ばれるようになり、中でも空腹感をちょうどよく抑えながら働けるのが午後3時頃だと分かってからは、3時に食べることが定番化していきます。
そのうち、砂糖が手に入りやすくなると、間食の内容が芋や団子などからお菓子に変化し、まさしく今で言う「3時のおやつ」の習慣となったのです。
時間に関する雑学をみんなで共有しよう!
1日は24時間という考え方は古代エジプトの時代から存在していると聞くと、時間という概念がいかに昔から重要なものだったのかが分かるようですね。
また、毎日目にする時計の文字盤に0がないわけや、3時のおやつの時間がいつからできたのかを知ると、面白くて誰かに共有したくなってきます。
今回ご紹介した知識以外にも、時間にまつわる楽しい雑学は世の中にたくさん!時間について気になっていることがあれば、ぜひ調べて会話のきっかけにしてみてくださいね。