地球上で『一番最強な生物』とは マイナス150℃以下でも生きられる無敵な体を持つ生き物も

雑学

地球最強の生物はまさかの「クマムシ」

「地球上で最も強い生き物は?」と聞かれたら、どんな生き物を頭に思い浮かべるでしょうか。恐らくライオンやトラといった肉食動物や、体の大きなゾウなどを想像する人が多いはずです。

しかし、強さの基準は獲物を仕留める能力に長けていたり、体格に優れていることばかりではありません。それを表すかのように、地球上で最強の生物は「クマムシ」だと言われています。

クマムシってどんな生き物?

クマムシは、1mmもあるかないかの小さな体の生き物で、その名前から「昆虫」の仲間だとイメージされがちです。しかし、実際は虫ではなく、ずんぐりとした体型に4対の足を持ち、のしのしとゆっくり歩く緩歩(かんぽ)動物という種類の生き物です。

生息しているのは海や山、身近な池やあちこちにある苔の中など、水のある場所が中心となっていますが、熱帯のジャングルから極寒の南極まで、あらゆる地域で見つけることができます。

過酷な環境下でも生き抜ける能力持ち

そんなクマムシの最強っぷりは、水がない乾燥した環境下で、「乾眠」という仮死状態になった時に発揮されます。

仮死状態になっても、その後に水を手に入れられれば復活するのはもちろん、宇宙のような真空や、深海の最深部より6倍も圧力がかかる環境下、高濃度の放射線や紫外線が降り注ぐ場所でさえ生き延びることができます。

また、外気温は極寒のマイナス273℃から極暑の100℃まで、人間や他の動物の体ではとても耐えられない状況でも対応できるすさまじい能力を備えているのです。

弾丸よりも速い秒速900mで投げ出されれば、その圧力でさすがに体がつぶれてしまうという事実は判明しているものの、そこまでされなければ生きられるクマムシは地球最強ではないでしょうか。

クマムシ以外からみる地球上で強い生物

とは言っても、クマムシは「他の生き物に対して強さを発揮する」生物ではありません。パワーや攻撃力といった点で強いと言われる地球上の生き物も見てみましょう。

アフリカゾウ

肩までの高さが4mにもなる巨大なアフリカゾウは、他の動物を圧倒する体格で強さを発揮します。平均体重はオスで6トン、メスで4トンほどになるため、天敵となる動物もほとんどいません。

時速40kmのスピードで怒りの突進をされれば、家や車もあっという間に破壊されます。

カバ

アフリカで、野生動物によって亡くなる人間の死因第1位となっているカバは、分厚い皮下脂肪を蓄え、ちょっとやそっとの衝撃では揺るがない体を持っています。水中でも陸上でも猛烈な速さで突進されると、肉食動物ですらひとたまりもありません。

また、縄張り意識が強いカバは、侵入者に対する怒りの沸点が低い暴れん坊としても有名です。咬む力もワニに次ぐレベルの800kg~1トン近くある、何とも強い生き物なのです。

シャチ

「killer whale(殺し屋クジラ)」「海のギャング」とも呼ばれるシャチは、海では天敵などいない捕食者の頂点として君臨しています。アザラシやペンギンだけでなく、人間にとっては恐怖を感じるホホジロザメでさえ狩るハンターです。

時には巨大なシロナガスクジラでさえも群れで追い込む姿も確認されており、知能あふれる集団での狩りには巨大なクジラも勝てないようです。さらには、地上最大の肉食動物であるホッキョクグマにとっても、シャチは天敵となっています。

意外すぎる地球の最強生物にびっくり!

地球で暮らす最強クラスの生き物たちをご紹介しましたが、いかがでしたか?トップはまさかのクマムシという、意外な結果に驚いた人も多いかもしれません。

獲物や敵を仕留める強さでは、ゾウやカバ、シャチには勝てませんが、過酷な環境下でも命を繋ぐことができるのは、他の生き物たちにはなかなかない強さです。

地球上の生き物の強さは、体の大きさや攻撃力だけでは決められないという面白い例にびっくりですね!

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