『シラウオ』と『シラス』
『シラウオ』と『シラス』。どちらも白くて小さな魚として親しまれていますが、その違いを知っている人は少ないはず。見た目が似ているものの、ふたつは種類が異なる別の魚なのです。
今回はシラウオとシラスに関する雑学をお届け。最後までお読みいただくと、ちょっぴり魚博士に近づけることでしょう。
そもそも『シラウオ（白魚）』とは…
まずは、シラウオがどんな魚なのかから解説していきましょう。シラウオは、キュウリウオ目のシラウオ科に属する魚。体長は成長しても5〜10cmしかない小型の魚です。
生きているときは透明ですが、死ぬと白く変色します。そのため「シラウオ（白魚）」と呼ばれています。白く細長い体が美しいことから、「殿様魚」と呼ばれることも。女性の細くて白い綺麗な指を『シラウオのような指』と例えることもありますよね。
シラウオは見た目以上にデリケートな魚で、網から上げて空気に触れるとすぐに死んでしまうそうです。そのため、生きたまま市場に出回ることはほとんどありません。
一方「シラス」とは…
シラウオに似ているのが、「シラス」。シラスとは、イワシ類の稚魚のこと。成長すると、カタクチイワシなどになります。体長は1〜2cmとシラウオよりも小さめ。生の状態では半透明ですが、茹でると白くなります。
シラスは、天日干しにして作るシラス干しや、茹でた釜揚げシラス、ノリのように干した畳いわしなど、様々な方法で食べられます。また、新鮮なものは生シラスとして、生で食べられることもあります。
『シラウオ』と『シラス』の違い
- シラスよりもシラウオの方が大きい
- シラスは丸い顔の形をしているが、シラウオは少し尖った顔つきをしている
- シラウオは成長してもシラウオのままだが、シラスは成長するとイワシになる
- シラウオは死んだときに白くなるのに対し、シラスは茹でると白くなる
シラウオとシラスの主な違いは上記の通り。
こうして比べてみると、けっこう違いが多い魚同士であることが分かります。
シラウオやシラスを食べるときに今回の雑学を思い出してみよう
今回の雑学を振り返ってみましょう。
シラウオは、キュウリウオ目の小型魚で、体長は5〜10cm。生きていると透明ですが、絶命すると白く変わるため「白魚」と呼ばれています。非常にデリケートで、生きたまま市場に出回ることは少なく、高級魚として珍重されています。一方、シラスはイワシの稚魚で、1〜2cmの体長で、茹でると白くなります。シラスは干したり茹でたりして食べられ、生シラスとしても楽しめます。
今回の雑学、シラウオやシラスを食べるときにでも思い出してみてください。もしかすると、いつもよりもシラウオ、シラスが美味しく感じられるかもしれませんよ。
