『快晴』はと『晴れ』は別物
突然ですが「快晴」は、普通の「晴れ」とどう違うのか…みなさんご存知でしょうか?意外と知らない方も多いはず。実は晴天と晴れを区別するポイントは「雲の量」にあるのです。
今回は、快晴と晴れの違いについてわかりやすく解説します。最後までお読みいただくと、天気予報で「快晴」という言葉を聞いた時に、その本当の意味が分かることでしょう。
『快晴』と『晴れ』の違い
「晴れ」と「快晴」、この2つの言葉は似ていますが、厳密には異なる意味を持っています。その違いのポイントは、空に浮かぶ雲の量。空全体に占める雲の割合が「快晴」か「晴れ」かを決めるポイントとなるのです。
気象庁の定義では雲の量が10%未満、もしくはほぼ雲が見当たらない状態を「快晴」といい、雲が20%から80%程度の範囲であれば「晴れ」と扱います。
ただし、雲の量が1割以下であっても、降水や雷、霧、煙などの視界に影響を与える現象が発生している場合は、「快晴」とは判断されません。本当に晴れ晴れとした天気の場合だけが「晴天」として扱われるのです。ちなみに、雲が90%以上の時には「曇り」に分類されます。
昔は目視で快晴かどうかを判断していた
意外なことに晴れか快晴かの判断は、気象台の職員が目視で行っていました。昔はレーダー技術などがなく、人の目で判断する必要があったからです。
ただ、2019年から気象台や観測所などの機械化が開始。それに伴い、天気の観測も機械観測に切り替わり、目視観測は終了していきました。機械では雲の量など微妙な判断が難しいため、快晴を含む40項目あった大気現象が9項目へと減少。その結果、快晴であっても晴れとして扱うようになりました。現在では天気予報においても「快晴」と表記されることはなくなりました。
天気予報を見たとき今回の雑学を思い出してみよう
今回の雑学を振り返ってみましょう。
「晴れ」と「快晴」の違いは、空に浮かぶ雲の量で決まります。雲が10%未満でほとんど見えない状態が「快晴」、20~80%の範囲であれば「晴れ」となります。以前は気象台職員が目視で判断していましたが、2019年から機械による観測に変わり、快晴の定義は曖昧になり、天気予報でも「快晴」の表記は使われなくなりました。
今回の雑学、天気予報を見たときや空が快晴になっているときにでも思い出してみてください。そのとき、周りの人に今回の雑学を披露すれば、話が盛り上がるかもしれませんよ。