『漫画の日』って何?なぜ2月9日なの?
「今日は漫画の日です!」と言われても、ピンとこない人も多いかもしれません。「漫画の日なんてあったの?」と思うのは当然。何しろ、日本には祝日や記念日がたくさんある上に、漫画の日に関しても2月9日だけでなく、実は複数の漫画の日が存在するのです。
とはいえ、まず気になるのは、なぜ2月9日が「漫画の日」なのかということ。その理由を知ると、ただの記念日ではなく、日本の漫画文化を語る上で欠かせない日であることが分かります。では、さっそくその背景を見ていきましょう。
『漫画の日=2月9日』その理由とは?
2月9日が漫画の日とされているのは、日本漫画界において絶対に外せない人物の命日だからです。その人物とは、手塚治虫。漫画に興味がある人なら、一度は彼の名前を聞いたことがあるでしょう。「漫画の神様」とも称され、日本の漫画文化の基礎を築いた存在です。
この「漫画の日」を制定したのは、漫画本専門の古書店「まんだらけ」。手塚治虫が亡くなった1989年2月9日を漫画文化を称える日とし、記念日として広めました。
漫画の日=手塚治虫の功績を称える日
つまり、2月9日の漫画の日は、漫画そのものを祝う日というよりも、手塚治虫というレジェンドを偲び、彼の残した作品や影響を振り返る日という意味合いが強いのです。
手塚治虫ってどれくらいすごいの?
手塚治虫のすごさは、単に「有名な漫画家だった」というレベルでは語り尽くせません。もし彼がいなかったら、日本の漫画文化は今のようには発展していなかったかもしれないのです。
手塚治虫が漫画にもたらした革命
- コマ割りを使って、映画のような「動き」のある表現を生み出した
- 漫画のジャンルを多様化させ、子供向けから大人向けまで広げた
- 『鉄腕アトム』『ブラック・ジャック』『火の鳥』など、時代を超えて愛される作品を多数生み出した
実際、彼の影響を受けた漫画家は数知れず、藤子・F・不二雄(『ドラえもん』)や鳥山明(『ドラゴンボール』)といった大御所も、手塚の作品に影響を受けたと語っています。
「アニメの父」としての手塚治虫
手塚治虫は、日本のアニメ文化にも大きな影響を与えました。彼の代表作『鉄腕アトム』は、1963年に日本初の本格的なテレビアニメシリーズとして放送されました。当時の日本では、アニメ制作に膨大なコストがかかることが問題でしたが、手塚はコストを抑えながらも魅力的な作品を生み出す方法を開発し、現在のアニメ産業の基礎を築いたのです。
2月9日は「治虫忌」でもある
2月9日は、「漫画の日」として広まる一方で、「治虫忌(じちゅうき)」とも呼ばれています。「〇〇忌」という言葉は、歴史上の偉人の命日を偲ぶための名称で、夏目漱石の「漱石忌」や宮沢賢治の「賢治忌」などが有名です。
手塚治虫は1989年2月9日、60歳でこの世を去りました。彼は生前、病床にありながらも漫画を描くことを望み、最後の言葉は「頼むから仕事をさせてくれ」だったと言われています。その情熱は、今でも多くの漫画家やクリエイターに受け継がれています。
2月9日が『漫画の日』としてふさわしい理由
ただの記念日ではなく、漫画文化の発展に欠かせない手塚治虫を偲ぶ日としての意味を持つ2月9日。なぜこの日が「漫画の日」にふさわしいのか、改めて整理すると以下のようになります。
- 漫画界のレジェンド・手塚治虫の命日であること
- 彼の功績が現在の漫画やアニメ文化の基礎を築いたこと
- 漫画の文化的価値を見つめ直す機会になること
日本の漫画は世界的にも人気があり、「MANGA」という言葉がそのまま通じるほど。2月9日は、そんな日本の漫画文化を改めて見つめ直す、特別な日なのです。
実は、日本には2月9日以外にも「漫画の日」が存在します。7月17日、11月3日……これらの日も漫画と深い関係があるのですが、一体どんな由来があるのでしょうか?
次の章は、「2月9日以外の漫画の日」について詳しく掘り下げていきます!
2月9日だけじゃない!他にもある『漫画の日』
「漫画の日」と聞くと、2月9日を思い浮かべる人が多いかもしれません。しかし実は、日本には他にも漫画を祝う日がいくつか存在します。
たとえば、7月17日や11月3日も「漫画の日」とされています。「え? そんなにあるの?」と思うかもしれませんが、それぞれの日にはしっかりとした由来があり、漫画文化の広がりを感じさせるものばかり。
では、なぜこれらの日が「漫画の日」となったのか、その背景を見ていきましょう。
7月17日『漫画の日』のルーツはイギリスの風刺雑誌
7月17日は、日本だけでなく、漫画の歴史的な起源に由来する日として知られています。この日が「漫画の日」とされているのは、イギリスの風刺漫画雑誌『パンチ』(Punch)が創刊された日だからです。
『パンチ』とは?
『パンチ』は1841年にイギリスで創刊され、風刺漫画をメインに扱った雑誌です。当時、新聞などでは文章中心の報道が一般的でしたが、『パンチ』は視覚的な表現を取り入れ、政治や社会問題をユーモラスに風刺しました。このスタイルが世界的に影響を与え、現代の漫画文化にもつながっています。
なぜ日本で「漫画の日」になったのか?
実は「漫画(Manga)」という言葉が広く使われるようになったのも、こうした風刺画の影響を受けてのこと。日本においても、幕末から明治時代にかけて西洋風の風刺画が流行し、それが日本独自の「漫画」として発展していったのです。つまり、7月17日は、漫画の歴史的なルーツをたどる上で重要な日なのです。
11月3日「まんがの日」は手塚治虫の誕生日!
次に紹介するのは、11月3日に定められた「まんがの日」です。これは、日本漫画家協会と一部の出版社によって制定されました。その理由は、手塚治虫の誕生日であることと、日本の「文化の日」にちなんでいることにあります。
文化の日と漫画の関係
11月3日は「文化の日」としても知られています。この日は、日本国憲法の公布を記念する日であり、「自由と平和を愛し、文化をすすめる日」とされています。漫画は、もはや日本の文化の一部と言っても過言ではありません。そんな文化的な意味を持つ日に、「まんがの日」が制定されたのは自然な流れとも言えるでしょう。
2月9日と11月3日の違い
「漫画の日」と「まんがの日」。同じような記念日ですが、2月9日が手塚治虫の命日であるのに対し、11月3日は誕生日。どちらも彼の功績を称える日ではありますが、2月9日は追悼の意味合いが強く、11月3日は漫画文化全体を祝う日という印象が強いのが特徴です。
『漫画の日』と「まんがの日」どっちが正しいの?
ここまで読んで、「結局、どっちの漫画の日が本当なの?」と思った人もいるかもしれません。でも実は、どちらも正解! そもそも記念日というものは、一つに限定されるものではなく、さまざまな背景や目的に応じて制定されるものなのです。
- 2月9日 → 手塚治虫の命日を偲ぶ「漫画の日」
- 7月17日 → 西洋の漫画文化に由来する「漫画の日」
- 11月3日 → 手塚治虫の誕生日&文化の日にちなんだ「まんがの日」
つまり、日本の漫画文化は、それだけ多様で奥深いということ。「漫画の日は1つしかない」という先入観を持たずに、それぞれの意味を知り、楽しむことが大切です。
「漫画の日」の成り立ちを知ったところで、次は漫画そのものに関する面白い雑学を見ていきましょう!「日本最古の漫画とは?」「MANGAが世界に広まった理由とは?」といった、知っていると誰かに話したくなる話をたっぷり紹介します!
『漫画の日』にちなんだ面白い雑学を紹介!
漫画の歴史はどこから始まったのか?
私たちが当たり前のように読んでいる漫画ですが、その歴史を遡ると、実は意外なところにたどり着きます。そもそも「漫画」という言葉自体、いつ頃から使われるようになったのでしょうか? そして、日本最古の漫画とは一体何なのでしょうか?
日本最古の漫画と呼ばれる『鳥獣戯画』
漫画の起源を考えると、必ず名前が挙がるのが『鳥獣戯画』(ちょうじゅうぎが)です。この絵巻は12世紀(平安時代後期)に描かれたもので、擬人化されたウサギやカエル、サルたちが相撲を取ったり、水遊びをしたりする様子が描かれています。まるでコマ割りのような構成になっており、「日本最古の漫画」と呼ばれることもあります。
なぜ『鳥獣戯画』が漫画のルーツとされるのか?
- 擬人化表現:動物たちがまるで人間のように動き回る描写が、現代の漫画にも通じる
- ストーリー性:ただの絵ではなく、一連の流れを感じさせる構成になっている
- コマ割りの原型:場面ごとに絵が区切られ、物語が進んでいくスタイル
これらの特徴は、現代の漫画と共通する要素が多く、日本の漫画文化の原点として語られる理由になっています。
海外では「MANGA」として認知される日本の漫画文化
漫画は日本独自の文化として発展しましたが、現在では世界中で「MANGA」として親しまれています。特に2000年代以降、日本の漫画は海外でも人気が高まり、アメリカやフランスでは本屋の一角に「MANGAコーナー」が設けられるほどです。
日本の漫画が海外で人気になった理由
- ストーリーが深い:
日本の漫画は、単なる子供向けの娯楽ではなく、大人でも楽しめる奥深いストーリーが特徴的。 - 幅広いジャンル:
バトルもの、恋愛、ミステリー、SF、ファンタジーなど、ジャンルが多彩で誰でも楽しめる。 - アニメ化の影響:
『ドラゴンボール』『ONE PIECE』『ナルト』『進撃の巨人』などの人気アニメが、漫画人気を加速させた。 - 日本の文化としての魅力:
着物、武士道、侍など、日本ならではの文化要素が盛り込まれた作品も多く、海外のファンの興味を引く要因になっている。
フランスでは、「ジャパン・エキスポ」という日本文化をテーマにしたイベントが毎年開催され、漫画ファンが大勢集まります。アメリカでは、ニューヨーク・コミコンなどで「MANGAアワード」が設けられるなど、日本の漫画は世界的に大きな影響を与えているのです。
『漫画の日』をきっかけに、もっと漫画を楽しもう
ここまで「漫画の日」に関する雑学をいくつか紹介しましたが、せっかく知ったなら、この日をもっと楽しんでみませんか?
漫画の日にできること
- 懐かしい作品を読み返してみる
- 普段読まないジャンルに挑戦してみる
- 友達や家族と好きな漫画について語り合う
- 手塚治虫作品を改めて読んでみる
「漫画の日って、意外と面白いな」と思ったら、ぜひこの日をきっかけに漫画の世界にもう一歩踏み込んでみてください!
誰かに話したくなる漫画の日の雑学
「2月9日は漫画の日って知ってた?」
「実は日本には他にも漫画の日があるんだよ!」
「日本最古の漫画って、鳥獣戯画らしいよ!」
この記事で知ったこと、ぜひ身近な人に話してみてください。きっと、「えっ、そうなの!?」「面白いね!」と驚かれること間違いなし。漫画の日をもっと楽しむために、ぜひこの雑学をシェアしてみてください!
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