『うるち米』と『もち米』の違いとは…デンプン質からわかる決定的な差

雑学

『うるち米』と『もち米』

私たちの食卓に欠かせないお米。中でも「うるち米」と「もち米」という名前を聞いたことがある方は多いのではないでしょうか?その違いを詳しく説明できる人は意外と少ないかもしれません。実は、この2つの違いを決定づけているのは「デンプン質」にあるのです。

そもそも「うるち米」とは?

日常的に食卓に並ぶ一般的なお米のことを「うるち米」といいます。スーパーなどで販売されているお米の多くがこの「うるち米」にあたります。「もち米」と明記されていない限りは、基本的にはうるち米と考えてよいでしょう。袋に「精米」とだけ記載されている場合でも、正式には「うるち精米」と呼ばれるもので、「うるち」の部分が省略されているだけです。

それでは「もち米」は…?

 

もち米は、強い粘り気とモチモチした食感が特徴のお米。炊き上がりがふっくらしていて、時間が経っても硬くなりにくいため、お弁当や持ち運びにも向いています。

もち米はうるち米と異なり、デンプン質がアミロペクチンのみで構成されており、それがもちもち感の元になっています。お餅や赤飯などの他、和菓子の材料としてもよく使われており、白玉粉や道明寺粉の原料にもなっています。

うるち米ともち米の違い

まず見た目ですが、うるち米はやや透け感のある半透明なのに対し、もち米は白く濁ったような不透明な見た目をしています。

また、違いが顕著なのが「デンプン」の割合。お米に含まれるデンプンは、アミロースとアミロペクチンの2種類。このうち、うるち米はアミロペクチンが約8割、アミロースが約2割というバランスで構成されています。

それに対してもち米は、アミロースをほぼ含まず、アミロペクチンだけで構成されています。アミロペクチンは粘り気が強く、もちもちとした食感を生み出す成分です。そのため、もち米は加熱すると粘りが出て、餅のような食感になるのです。

まとめ

今回の雑学を振り返ってみましょう。

うるち米は日常的に食べる一般的なお米で、スーパーで売られている精米の多くがこれに該当します。一方、もち米は赤飯やお餅に使われるお米で、強い粘りとモチモチした食感が特徴です。

うるち米はアミロースとアミロペクチンの両方を含みます。それに対しもち米はアミロペクチンのみで構成されており、それが食感の違いを生んでいます。

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