3色の国旗が初めて登場したのは「オランダ」
世界には様々な国、そして国旗が存在します。そんな国旗の中でひと際目立つのが「3色の国旗」。正式には「三色旗(さんしょくき)」と呼ばれ、それらは多くの国が採用しています。なぜ、世界の多くの国は三色旗を採用したのか?
その起源は16世紀後半のオランダにあるとされています。
当時、オランダは強大なスペインに支配され、宗教的な弾圧も受けていました。そこで、オラニエ公ウィレム1世という人物が独立を求めて立ち上がり、反抗運動を展開。その際、オラニエ家の紋章をモチーフにしたオレンジ・白・青の横三色旗が、独立の象徴として掲げられました。これが後のオランダの国旗につながったそうです。
結果的に、戦争に勝利したオランダは正式に独立を宣言。独立のシンボルだった「オレンジ・白・青の3色旗」は国旗として採用され、世界初の三色旗を持つ国家が誕生しました。
ちなみに、1630年代ごろ、オレンジ色が識別しにくく褪せやすいという理由で赤に変更。現在のオランダ国旗は赤・白・青の「3色」となっています。
「ロシア」がオランダの国旗を手本に!
オランダの後に三色旗を採用したのは、大国ロシア。17世紀末、オランダが栄えていた時代。ロシアの近代化を目指していたピョートル1世は身分を隠して西ヨーロッパを視察していました。
海運や造船技術を知るためにオランダを訪問したピョートル1世は、そのとき「3色旗」を掲げ、活気溢れているオランダの人々の姿に深く感銘を受けたとされています。
ロシアに帰国したピョートル1世はオランダの3色旗を参考に、ロシアでも同じような白・青・赤の横三色旗を作成。1705年に正式な国旗として制定しました。
フランスによって3色国旗が広められた!
オランダ・ロシアとは違った流れで3色旗が始まった国があります。それは「フランス」。
「トリコロール」という愛称でも親しまれるフランス国旗は、青・白・赤の3色が縦に並んだデザイン。おそらく世界で特に有名な三色旗といえるでしょう。
フランスの三色旗が生まれた背景には、フランス革命が関係しています。
1789年、バスティーユ襲撃を皮切りに「自由・平等・博愛」を掲げたフランス革命が勃発。国民軍の総司令官となるラ・ファイエットが市民に赤・白・青の帽章を配ったそうです。これが現在におけるフランス国旗の由来になったと言われています。
1790年に国旗として正式に制定された時には、赤・白・青の縦三色旗でした。そこから時は流れ1792年に現在の青・白・赤の順に変更。以降、フランスの国旗は自由と革命の象徴となりました。ヨーロッパを超えて多くの国々に影響を与え、3色の国旗が世界中で採用されるようになったのです。
3色国旗の雑学をまわりに教えてあげよう!
世界で初めて3色の国旗が現れたのはオランダ。そのオランダを参考にロシアを三色旗を導入しました。その一方で世界に三色旗を広めたのはフランス。フランス革命の影響もあり自由と革命の象徴として世界に伝わっていきました。
現在、世界の三色旗を採用している国家はおよそ50か国以上。多くの国が3色を取り入れた国旗を掲げています。今回の雑学もまわりに紹介してみてください。
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