『ミンチカツ』と『メンチカツ』
「ミンチカツ」と「メンチカツ」、あなたはどちらの呼び方を使いますか? 実は、この二つは地域によって使われ方が異なり、どちらも間違いではありません。では、どんな違いがあるのか…気になる人も多いはず。
今回はメンチカツとミンチカツに関する面白い雑学をお届け。最後までお読みいただくと、ミンチカツやメンチカツが食べたくなるかもしれませんよ。
そもそも『メンチカツ』とは
まずは、メンチカツについて詳しく解説していきます。
メンチカツは、牛肉や豚肉のひき肉に刻んだ玉ねぎを混ぜ、小判型や球型に成形して衣をつけ、油で揚げた洋食です。コロッケと似た見た目ですが、じゃがいもを使わず、肉の旨みを活かしているのが特徴です。
この料理が生まれたのは明治時代の東京・浅草。当時の洋食店の店主が、ポークカツレツをひき肉でアレンジしようと考えたのがきっかけでした。外国人客に「ひき肉」の英語名を尋ねた際、「Mince meat(ミンスミート)」と教えられたものの、「メンチミート」と聞き間違え、そのまま「メンチカツ」と名付けたと言われています。
現在では「メンチカツ」という呼び方が全国的に広く使われています。
一方『ミンチカツ』とは
前述の通り全国的にメジャーなのは「メンチカツ」ですが、関西地方では、メンチカツと似た料理を「ミンチカツ」と呼ぶことが多いです。由来としては、関西の精肉店が販売する際に「ミンチカツ」と名付けたことが関係していると言われています。
元々は明治時代に東京で「ミンスミートカツレツ」として誕生した料理が、関西へ広まる過程でアレンジされ、特に大阪では牛肉100%のものが主流となりました。その違いを表すために「ミンチカツ」という名称が使われるようになったという説もあります。
基本的な作り方はメンチカツと同じ。牛肉のひき肉に刻んだ玉ねぎや調味料を混ぜ、小判型や球型に成形して衣をつけ、揚げたり焼いたりして仕上げます。
『ミンチカツ』と『メンチカツ』の違い
ミンチカツとメンチカツはそれぞれ似た料理ではありますが、いくつか違うポイントもあります。
メンチカツとミンチカツはほぼ同じ料理ですが、使われる肉に違いがあります。メンチカツは豚肉と牛肉の合いびき肉が一般的なのに対し、ミンチカツは牛肉100%で作られることが多いです。
この違いには、それぞれの発祥があります。メンチカツは洋食店で生まれ、子どもから大人まで食べやすいように合いびき肉が使われました。一方、ミンチカツは肉屋で販売される中で広まり、贅沢に牛肉のみを使うことが主流になったと考えられます。
名前の由来も異なります。メンチカツは、もともと「ミンスミートカツレツ」と呼ばれていたものが省略されて定着しました。一方、ミンチカツは「ミンチ肉(ひき肉)」を使うことから、そのままの名称で広まったと言われています。
全国的には「メンチカツ」という呼び名が一般的ですが、関西地方、特に大阪では「ミンチカツ」と呼ばれることが多いようです。
今回の雑学をきっかけに、ミンチカツ・メンチカツを食べてみてはいかがでしょうか。きっと。いつも以上に美味しく感じられるはずです。