世界で一番小さい国は「バチカン市国」
世界には大小さまざまな国が存在しますが、その中で最も小さい国として知られているのは「バチカン市国」です。果たしてどのくらい小さいのか、また、どんな特徴を持つ国なのかをご紹介しましょう。
国の面積は東京ディズニーランド以下
世界最小のバチカン市国は、イタリアの首都・ローマの中にある国です。その面積は、0.44平方キロメートルと、およそ東京ドーム10個分ほどの広さしかありません。
東京ディズニーランドの面積が0.51平方キロメートルですから、比べてみるとバチカン市国の小ささがよりイメージしやすいのではないでしょうか。皇居ですらも1.15平方キロメートルと、バチカン市国の約2.6倍の面積があります。
総人口も世界で一番少ない国
そもそも、バチカン市国はカトリック教会の総本山であり、ローマ教皇が国家元首を務めている少し特殊な国です。
国自体が宗教機関としての側面もあるため、バチカン市国内で暮らす市民よりも、世界最大級のキリスト教会である「サン・ピエトロ大聖堂」などを訪れる観光客の方が圧倒的に多いのが現状です。
バチカン市国の国籍を保有している人はわずか600人ほどで、そのうち市国内で暮らしている人は半分もいません。バチカン市国の国籍を持っていない居住者と合わせると、総人口は約800~900人程度という「人の数」でも世界最小の国となっています。
バチカン市国以外にもある小さな国々
モナコ公国
バチカン市国に続く小さな国は、「モナコ公国」です。フランスのすぐそば、地中海に面するこの国の面積は、およそ2平方キロメートル。
世界で一番小さなバチカン市国や東京ディズニーランドの約4倍程度となる国土を持っており、高級ホテルやカジノが立ち並ぶ富裕国でもあります。
ナウル共和国
日本ではあまり聞き馴染みのない「ナウル共和国」は、1968年に独立を果たした比較的新しい国です。東京都品川区とほぼ同じくらいとなる21.1平方キロメートルの面積を持つ太平洋の島国で、オーストラリアとハワイの間にあります。
かつてはリン鉱石の採掘によって世界トップレベルのGNP(国民総生産)を誇っていましたが、資源が枯渇したことで経済破綻を引き起こしてしまいました。
ツバル
ツバルも太平洋に浮かぶ9つの島からなる国で、イギリス連邦に加盟している立憲君主制国家です。すべての島の面積を合わせると、およそ26平方キロメートルほど。
美しい自然がある一方で、ツバルという国名を有名にしてしまったのは海面上昇による領土消失の問題です。2050年までにツバルの約半分、もしくはその大半が海に沈んでしまうという予測が立てられています。
日本は意外と広い国?
世界の小さな国々を見てみると、日本はどのくらいの広さを持つ国なのかも気になりますよね。一般的なイメージでは、日本は小さい国に当てはまると思っている人の方が多いかもしれません。
しかし、日本の面積は約37万7975平方キロメートルもあり、世界で一番小さなバチカン市国の0.44平方キロメートルと比べると、格段に広い国なのです。
実際のところ、同じくらいの面積を持つ国としては、ドイツやフィンランド、ベトナム、マレーシアなどがありますが、イギリスやイタリア、オランダ、ニュージーランドなど、日本より面積が小さい国の方が世界では多いくらい。
さらには、本州だけでも世界の島国の中では第7位の広さを持つなど、意外と大きい国としてランクインしています。
世界最小の国は本当に小さかった!
バチカン市国が小さな国であることは何となく知っていても、その面積がどのくらいなのかまでは知らなかったという人は多いでしょう。特に、東京ディズニーランドよりも小さいという事実には驚くしかありません。
けれども、バチカン市国は国土のすべてが世界遺産となっているほど見どころの多い国でもあります。もしも訪れた時には、歴史や文化がぎゅっと集まった国の姿をぜひ堪能してみたいものです。