3月3日は『金魚の日』!実はひな祭りと深い関係が…その理由とは?

雑学

『金魚の日』って何?なぜ3月3日なの?

「3月3日は金魚の日です!」と聞いても、「なぜ?」と思う人が多いかもしれません。実はこの日は、日本観賞魚振興事業協同組合(旧・日本鑑賞魚振興会)が制定した記念日です。その背景には、ひな祭りとの意外な関係があります。

江戸時代、ひな祭りの飾りつけとして、金魚が一緒に飾られることがありました。ひな人形と並んだ金魚は、赤やオレンジの美しい色合いが映え、女の子の健康や幸せを願うお祝いにぴったりだったのでしょう。また、金魚は風水や縁起物としても親しまれてきました。中国では「金魚」は「金余(お金が余る)」という言葉と発音が似ており、富の象徴とされています。こうした文化的背景も、日本で金魚が広まった理由のひとつです。

金魚の日は、こうした歴史を振り返りながら、金魚の魅力を再発見する機会として制定されました。ひな祭りと同じ3月3日に設定されたのは、昔の風習を大切にする意味合いも込められているのでしょう。

金魚はいつから日本にいるの?

金魚は、もともと中国で生まれた観賞魚です。起源は約2000年前にさかのぼり、野生のフナの突然変異によって赤い個体が生まれたのが始まりとされています。そこから品種改良が進み、現在のように多彩な種類が生まれました。

日本に金魚がやってきたのは、室町時代の文亀2年(1502年)のことです。中国から持ち込まれた金魚は非常に貴重で、当時はごく一部の上流階級の人々しか飼うことができませんでした。金魚を飼うことができるのは、まさに権力や財力を持つ者の特権だったのです。

江戸時代に入ると、養殖技術が発展し、金魚は庶民の間でも広まりました。特に大都市の町人文化の中で、金魚は「粋な趣味」として扱われるようになりました。この頃には、ガラス製の金魚鉢が登場し、商家や裕福な家庭で金魚を飼うのが流行しました。また、縁日やお祭りの「金魚すくい」もこの時代に生まれたとされています。

現在、日本で金魚の養殖が盛んな地域として知られているのが、奈良県の大和郡山市、愛知県の弥富市、東京都の江戸川区などです。これらの地域では江戸時代から金魚の養殖が行われており、今でも日本国内の金魚市場を支える中心地となっています。

金魚は単なるペットではなく、日本の文化や歴史と深く結びついた存在です。ひな祭りとの関係をはじめ、時代ごとの変遷をたどると、金魚がどれほど人々に愛され続けてきたかが分かりますね。

金魚の日にやってみたいこと

3月3日の金魚の日、せっかくなら普段より金魚に親しんでみませんか?実は、日本各地には金魚にまつわるスポットやイベントがいくつもあります。

東京都には「アートアクアリウム美術館」があり、美しい照明とともに泳ぐ金魚を眺めることができます。幻想的な演出のなかで泳ぐ金魚は、まるで生きたアートのようです。また、奈良県の大和郡山市は「金魚の町」として有名で、街の至るところで金魚をモチーフにした装飾や展示を見ることができます。実際に金魚すくいの体験ができる場所もあり、観光客にも人気です。

自宅で楽しむなら、金魚をモチーフにしたアイテムを集めるのも面白いです。和柄の金魚デザインの手ぬぐいや、金魚の形をしたお菓子など、意外と多くの金魚グッズが販売されています。ひな祭りと合わせて、金魚をテーマにした飾りつけをするのも一興でしょう。

また、この日は金魚の魅力を改めて感じる日でもあります。水族館やペットショップに立ち寄って、さまざまな金魚を観察してみるのもおすすめです。普段何気なく見ている金魚も、じっくり眺めると「この種類はこんな泳ぎ方をするんだ」「こんな模様の金魚もいるのか」と、新たな発見があるかもしれません。

金魚ってこんなに種類がある!

金魚は、見た目や性質によってさまざまな種類があります。すべてフナが起源ですが、品種改良を重ねることで、個性豊かな金魚が誕生しました。

琉金(リュウキン)は、丸みを帯びた体と優雅なヒレが特徴です。ゆったりとした動きで、水槽の中を優雅に泳ぎます。出目金(デメキン)は、飛び出した大きな目が印象的な金魚です。目の位置によっては視界が限られるため、泳ぎ方がほかの金魚と少し異なります。ランチュウは、「金魚の王様」とも呼ばれ、背びれがなく、丸いフォルムが特徴です。上から見ると美しい形をしており、日本では特に人気があります。

他にも、頭にフワフワした肉瘤(にくりゅう)があるオランダ獅子頭(シシガシラ)、赤い頭が鶴のタンチョウに似ている丹頂(タンチョウ)など、ユニークな種類がたくさんあります。これらの品種は、それぞれ特有の魅力があり、金魚愛好家の間では「この品種の丸みが好き」「この泳ぎ方がかわいい」といったこだわりが語られることも珍しくありません。

品種によっては、泳ぎ方やエサの食べ方に違いがあり、水槽のレイアウトや環境にも適性があります。もし金魚を観賞する機会があれば、「この金魚はどんな品種だろう?」と考えながら眺めてみると、より楽しめるかもしれません。

あなたの知らない金魚のトリビア

金魚については知っているつもりでも、意外と知られていない驚きの事実がたくさんあります。ここでは、金魚の意外な一面を紹介します。

まず、金魚の元々の色は銀色だったという話はご存知でしょうか?現在の赤やオレンジの金魚は、突然変異で生まれた赤い個体を人間が選び抜き、品種改良を重ねた結果です。もともとはフナの一種なので、野生のフナの色である銀や灰色が本来の姿でした。

また、金魚は意外と長生きする生き物です。ペットとして飼われている金魚は数年で寿命を迎えることもありますが、適切な環境で育てれば10年以上生きることも珍しくありません。ギネス記録によると、最も長生きした金魚はなんと40年以上生きたとされています。

さらに、金魚は驚くべき学習能力を持っています。金魚の記憶は数秒しかもたないと言われることがありますが、実際には数ヶ月から1年ほど記憶を保持できることが分かっています。特定の時間にエサを与えると、その時間になると水面に集まるようになったり、飼い主の顔を覚えて近寄ってくることもあるのです。

そして、風水の世界では、金魚は「金運アップ」の象徴ともされています。特に赤やオレンジの金魚は、幸運を呼び込むとされ、中国や台湾では商売繁盛を願って金魚を飼う家庭や店舗も多いのです。日本でも、金魚を飼うことは縁起が良いとされ、観賞魚としての人気が続いています。

今日知った金魚の話、誰かに話したくなる?

「3月3日は金魚の日」なんて、初めて聞いた人も多いかもしれません。でも、由来を知ると「へえ!」となる話ばかりです。

ひな祭りと金魚の関係、金魚がもともと銀色だったこと、そして長生きすること。どれも普段は意識しないけれど、話してみると意外と盛り上がる話題です。友達や家族に「ねえ、知ってる?」と聞いてみると、「そんなの知らなかった!」と驚かれるかもしれません。

金魚は昔から人々に愛されてきた生き物ですが、こうして改めて調べてみると、新たな発見がたくさんあります。せっかく金魚の日を知ったのなら、ぜひ今日の話を誰かに伝えてみてください。金魚の話をきっかけに、ちょっとした会話が弾むかもしれませんね。

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