『座禅』と『瞑想』実はこんなに違う！効果・方法・歴史まで解説

『座禅』と『瞑想』

日々のストレスを和らげ、心を整える方法として「座禅」や「瞑想」に興味を持つ人が増えています。しかし、「座禅と瞑想って同じものでは？」と思っている方も多いのではないでしょうか。実は、この二つには意外と大きな違いがあります。

今回は、座禅と瞑想の違いをわかりやすく解説。それぞれの特徴や効果について紹介します。自分に合った方法を見つけるための参考にしてください！

座禅と瞑想は似たものに思えますが、成り立ちや実践方法には大きな違いがあります。

まず、座禅は元々、大乗仏教の一派である禅宗の修行法の一つ。中国を経て鎌倉時代に日本へ伝わりました。座禅では「結跏趺坐（けっかふざ）」や「半跏趺坐（はんかふざ）」といった伝統的な座法が定められています。

座禅には、心の安定や集中力の向上、ストレスの軽減といった効果が期待できますが、本来の目的は特定の成果を得ることではありません。座ること自体が座禅の本質であり、「何かを得ようとしない」という姿勢こそが座禅の重要な要素なのです。

一方、瞑想は古くから存在し、その起源は約5,000年前のインダス文明にまでさかのぼるといわれています。仏教とも深い関わりがあり、ブッダが悟りを開いた際にも実践していたと伝えられています。

瞑想の特徴の一つは、座り方に厳格な決まりがないことです。あぐらをかいたり、椅子に座ったりと自由な姿勢で行うことができ、疲れを感じたら姿勢を変えても問題ありません。基本的には目を閉じて心を落ち着けることが目的とされています。

余談ですが、近年では「マインドフルネス瞑想」という方法が注目を集めています。これは仏教の瞑想をもとに、ストレスの軽減や仕事のパフォーマンス向上を目的として体系化されたもの。様々な企業や多くの著名人が取り入れたことで広まり、現在では「瞑想＝マインドフルネス瞑想」と捉える人も増えています。

しかし、本来の瞑想とマインドフルネス瞑想は別物。瞑想は脳をリラックスさせ、不安や疲れを取り除き、穏やかな心を育むことが目的です。一方、マインドフルネス瞑想は、ストレスを減らし、効率よく仕事や生活をこなすための手段として実践されています。

瞑想は、心を落ち着けて脳をリラックスさせ、疲れや不安を和らげることを目的としています。一方、座禅には特定の目的がなく、「ただ座ること」自体が本質です。

ランニングに例えるなら、瞑想は「健康のために走る」ようなものですが、座禅は「ただ走ることを楽しむ」ようなものです。その結果として、精神的な安定や集中力向上といった効果が得られることもありますが、何かを達成することを前提とはしていません。

また、瞑想は座る姿勢に厳密な決まりがなく、自由な体勢で行えますが、座禅では「半跏趺坐（はんかふざ）」や「結跏趺坐（けっかふざ）」といった伝統的な座法が求められます。

どちらが優れているかではなく、自分に合った方法を選ぶことが大切です。それには、実際に試してみるのが一番でしょう。

今回の記事を参考に、座禅や瞑想を試してみてはいかがでしょうか。もしかすると、新しい発見があるかもしれませんよ。