ディズニーランドの電気代は高い?
ピカピカと光って園内を彩る電飾や、パレードで動くフロート、豪華なアトラクションなど、東京ディズニーランドでは「夢の国」を体現するため、さまざまなものに電気が使われています。
きっと電気の使用量も、一般家庭とは比べられないくらい多いだろうということはほとんどの人が想像するところです。
では、具体的にどのくらいの電気代がかかっているかというと…なんと、1日1000万超え!公式に発表されているデータではありませんが、一般家庭からすると頭がクラクラしてしまう金額ですね。
それではここからは、いったいどのように計算すればこの電気代の数字が出てくるのかを考えてみましょう。
ディズニーランドの1日の電力使用量
ディズニーランドを運営するオリエンタルランドは、東京ディズニーリゾート全体の電力使用量を「環境関連データ」の中で毎年公表しています。
それによると、最新の2023年度は2億6726万kWh。これには、ディズニーシーや関連ホテルなどの分も含まれているので、ディズニーランドだけで使っている電力量ではありませんが、単純に365日(1年間)で割ってみると「1日あたり約73万kWh」です。
一般家庭における1世帯あたりの電気使用量を環境省の統計調査から見てみると、年間平均は4175kWh。1日あたりに直すと約11.4kWhなので、「73万kWh÷11.4kWh=およそ6万4000世帯分」の電気を、東京ディズニーリゾートは使っていることになります!
ホテル事業などを除いて見積もっても、ディズニーランドとディズニーシーだけで電力使用量は5万世帯分を超えてしまうかもしれません。
ディズニーランドの1日の電気代を計算
現在、1kWhあたりの電気代の単価は31円です。ディズニーランドを含めた東京ディズニーリゾートの1日あたりの電力使用量が73万kWhだとすると、1日の電気代は「73万kWh×31円=2263万円」!
たとえディズニーランドだけで使う電力使用量が半分程度だったとしても、1日で軽く1000万円は超える計算となります。
年間の電気代に直したら、東京ディズニーリゾート全体では82億円というとんでもない金額です。
実際の電気代はもう少し安い?
ところがこれは、あくまで一般家庭の電気代の単価で計算した場合です。ディズニーランドなどの電力使用量が多いテーマパークなどにおいては、かなり大規模な電力供給先として、「特別高圧契約」が結ばれている可能性が高いでしょう。
すると、電気代の単価は一般家庭とは大きく変化し、半分~3分の2程度となるため、トータルで見るともっと費用は抑えられているはずです。
また、東京ディズニーリゾートでは、太陽光による自家発電もしているのだとか。公表データによると、2億6726万kWhの電気使用量のうち、5193万kWhが自家発電でまかなわれています。
つまり、20%ほどは外部からの電力供給に頼らずに済んでいるということ。ディズニーランドで使う電気も、一部は再生エネルギーによって生み出されているようです。
ディズニーランドの電気代は一般家庭とは桁違い!
そうは言っても、ディズニーランドの電気代が一般家庭に比べると高額であることに変わりはありません。
特別高圧契約を結んでいたとしても、東京ディズニーリゾート全体では、安く見積もっても1日あたり1000万円ほど、ディズニーランドだけでも500万円ほどはかかるでしょう。
また、実際はガス代や水道代などが追加でかかることを考えると、維持費だけでも驚愕!夢の国を現実に生み出すには、大変な経営努力が必要なのですね。