世界で最も寒い国は「ロシア連邦」
北海道や東北などを中心に、日本にも寒い地域はたくさんありますが、世界中を見てみると「極寒」とも言うべき厳しい冬が到来する国が存在します。そんな凍てつくような寒さを誇る国々の中で、「最も寒い国」として知られるのはロシア連邦です。
世界で1番寒い村「オイミャコン」がある
ロシア連邦は、首都であるモスクワでさえ冬の平均最低気温がマイナス10℃になるなど、寒さが厳しい国です。その中でも、ロシア連邦が世界で最も寒い国として扱われるのは、シベリア地方の存在があります。
ロシア連邦を構成するサハ共和国の「オイミャコン」も、北極圏にほど近いシベリア地方の村の1つ。定住者がいる土地としては、「世界で1番寒い村」として知られています。
観測したことがあるという史上最低気温は、なんとマイナス71.2℃!サハ共和国はすべての土地が永久凍土に覆われ、平均気温がマイナス50℃になる月もあるのだそうです。
マイナス50℃になる極寒の冬
水が凍ってしまう気温を氷点下と言いますが、ロシア連邦の平均最低気温であるマイナス10℃の環境下は、屋外で食品の冷凍保存ができるレベルです。降る雪はパウダースノーとなり、固めて雪だるまを作ったりすることもできません。
しかし、この程度であれば、日本でも体感できる寒さでしょう。一方で、オイミャコンのようなマイナス50℃にもなる場所では、外を歩けばまつ毛はもちろん、防寒アイテムであるマフラーすらもすぐに凍ってしまいます。
さらには、水道管も凍結するため設置できず、病気の元となるウイルスや細菌も生きていられません。車のタイヤの摩擦で氷が溶けるようなことはなく、もはやスリップするリスクがないことから、タイヤのチェーンも不要な世界です。
ロシア連邦以外にもある世界の寒い国々
ロシア連邦以外にも、世界には極寒の冬を迎える国々があります。その代表格は、モンゴルやカナダ、北欧諸国です。
モンゴルは、内陸性の気候によってとても寒く、冬の平均最低気温がマイナス30℃前後となる首都のウランバートルは、「世界で最も寒い首都」と呼ばれています。
また、カナダの北部は冬になるとマイナス40℃になり、1年の大半は氷に覆われてしまうほど。トロントやモントリオールといった有名な中南部の都市でも、マイナス20℃の世界になることが少なくありません。
そして、北欧諸国の中で最も寒い国は、フィンランドだと言われています。冬は日照時間が短く、マイナス30℃になることもあるのだとか。
地球上で最も寒い場所なら「南極」
しかし、国としての単位で見ずに世界で最も寒い場所を探すのであれば、それは南極大陸となります。
南極は、条約によって領有権の主張が認められていないため、世界で最も寒い国々をランキング化しても順位に入ってくることはありませんが、かつては南極高原でマイナス89.2℃を記録したことがあります。また、衛星による観測では、マイナス97.8℃になったことも!
ここまで寒くなると、ガソリンも凍り付いてしまうので、暖を取ることはかなり難しいでしょう。そして、極度の低温空気を直接吸い込むことは、肺に深刻な凍傷を引き起こし、生命に危険が及ぶ可能性があると言われています。
世界には想像もできないくらい寒い国がある!
日本で観測した史上最低気温は、1902年の北海道・旭川のマイナス41℃です。この記録はいまだに破られていませんが、世界には平均最低気温がマイナス50℃になる地域もあることを思えば、日本は暖かい国だと言えるのかもしれません。
しかし、外を歩くことすら大変な寒い気温の国々でも、そこに暮らす人々は家の中を暖かく保つ工夫を施したり、限りある資源を生かしながら、冬を乗り越えています。日本とは異なる寒い国ならではの暮らし方を知るのも面白そうですね!
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