『幽霊』にまつわる雑学3選 怖すぎるけど気になっちゃうおばけの世界とは

雑学

怖いけど知りたい幽霊の雑学

「幽霊なんていない」と思いたくても、ふとした瞬間に感じる背筋の寒さや、誰もいないはずの場所での物音に、思わずゾクリとした経験はありませんか?いまだに謎が多い“幽霊”という存在。怖いのに、なぜか目をそらせない…そんな不思議な魅力があります。

今回は、幽霊にまつわるちょっと怖くて面白い雑学をお届け。科学では説明しきれない“おばけの世界”に背筋が凍ることでしょう。

幽霊の頭の三角巾の名前は「天冠」

「幽霊」と聞いて、多くの人が思い浮かべるのは、白い装束をまとい、額には三角形の布を付けた姿ではないでしょうか。あの額の三角布には、実はちゃんとした名前と意味があります。

あの布は「天冠(てんかん)」と呼ばれ、身分の高い人が身につけていた冠の一種。仏教では、亡くなった人は死後に閻魔大王のもとへ向かうとされており、その際に失礼のないように正装として身につけるのが死装束。その中のひとつが、この天冠です。つまり、幽霊の額の布は単なる飾りではなく、“あの世に旅立つための礼装”としての意味を持っているのです。

また、他にも「亡くなった人を尊厳ある姿で送り出したい」という想いや、「三途の川で地獄の者に引きずられないよう、身分の高い存在に見せるため」といった説もあります。いずれにせよ、天冠には死者への敬意や安らかな旅立ちを願う気持ちが込められているのです。

日本には三大怪談と三大怨霊がある

日本には、幽霊にまつわる有名な伝説が二つあります。それが「日本三大怪談」と「日本三大怨霊」。一見似ているようですが、内容は違います。

  • 四谷怪談(お岩)
    夫・伊右衛門の裏切りにより命を落としたお岩の怨念が復讐する物語。
  • 番町皿屋敷(お菊)
    奉公先で皿を失くした罪を着せられ、井戸に投げ込まれたお菊の霊が、夜な夜な皿を数える声を響かせるという話。
  • 牡丹燈籠(お露)
    死後も愛する新三郎のもとに通い続けるお露の幽霊の物語。

「三大怪談」は、物語として語り継がれてきた怪談の代表格。たとえば、『四谷怪談』では夫に裏切られた女性・お岩が亡霊となって現れます。『番町皿屋敷』では、無実の罪で命を落としたお菊が井戸から皿を数える声とともに現れる話。『牡丹燈籠』では、恋に命をかけたお露が亡くなった後も愛する人のもとに現れ、やがて恐ろしい結末を迎えるという怪談です。これらは芝居や小説としても人気があり、多くの人の記憶に残る怪談となっています。

一方、「三大怨霊」は、歴史上の人物が死後に恐れられた存在です。

  • 菅原道真
    学問の神として知られる道真は、政敵の策略により左遷され、失意のうちに亡くなりました。その後、都で天災や疫病が相次ぎ、道真の祟りとされました。
  • 平将門
    朝廷に反旗を翻した将門は、討伐された後もその首が都に運ばれ、祟りを恐れられました。
  • 崇徳天皇
    保元の乱で敗れ、讃岐に流された崇徳天皇は、死後に怨霊となり、都に災厄をもたらしたと伝えられています。

たとえば、学問の神として知られる菅原道真は、生前に無実の罪で都を追われた後、都で次々と起こった災厄が彼の怒りによるものだと噂され、怨霊として恐れられました。武将の平将門も朝廷に背いた罪で討たれた後、その祟りを恐れられ神として祀られるようになります。さらに、崇徳天皇は政争に敗れて配流された後、その無念から日本最大の怨霊となったとも言われています。

このように、「怪談」は物語としての怖さを、「怨霊伝説」は実在の人物にまつわる歴史的な背景と人々の畏れを色濃く残しているとされています。また、三大怪談は女性の幽霊、三大怨霊は男性の幽霊という違いもあります。

トイレの花子さんには家族がいる

学校の怪談で有名な「トイレの花子さん」。実は花子さんには家族がいます。 しかも、父親を除いて全員がトイレや学校のどこかに現れる“妖怪”として語られているのです。

もっとも怖そうなのが花子さんのお母さん。女子トイレに現れ、「花子をどこへやったの!?」と怒鳴りながら襲ってくるのだとか。逃げるには念仏を唱えるしかないと言われていますが、情け容赦ない登場の仕方には震え上がりますね。

一方、父親は少し異色の存在。トイレではなく廊下に現れ、ラインを踏むと怒りますが、素直に謝れば許してくれるという懐の広さを見せる存在です。厳しさの中に優しさがあるキャラ設定です。

おばあさんは、なぜか体育館のトイレに出現。「花子を知らないか?」と問いかけてきます。返答次第で対応が変わり、「知らない」と言えば首を絞められ、「知っている」と言えば「どこだ?」と聞いてきた後に消えてしまうそうです。

最後に、男子トイレに現れるおじいさん。「わしの花子に用か?」と低く響く声だけが聞こえるそうです。

「花子さん一家」はそれぞれ異なる場所とスタイルで現れ、ある意味バラエティ豊か。どれも奇妙でちょっぴり怖いけれど、なぜか気になってしまいますね。

今回の雑学、面白かったらぜひ周りの人にも教えてあげてみてください。

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