4月10日「きょうだいの日」って何?由来と意味
「きょうだいの日」という記念日を知っていますか?母の日や父の日は誰もがよく知っているけれど、兄弟姉妹をテーマにした記念日があることを知らない人は意外に多いようです。
兄弟姉妹って不思議な存在ですよね。子どもの頃はケンカばかりしていたのに、大人になってからは頼れる存在に変わっていたり…。そんな兄弟姉妹との関係を改めて考えるきっかけが、「きょうだいの日」です。
実はアメリカ生まれの記念日だった
あまり知られていませんが、「きょうだいの日」の始まりはアメリカです。1995年にアメリカのクラウディア・エヴァートさんという女性が、亡くなったお姉さんの誕生日である4月10日を記念日にしました。
彼女は、「大切な兄弟姉妹に感謝を伝える日を作りたい」と願い、この日を「ナショナル・シブリングス・デー(National Siblings Day)」として広めていきました。その後、世界中にゆっくりと広まり、日本にも伝わったというわけです。
日本では2019年から|NPO法人しぶたねが制定
日本で「きょうだいの日」を定めたのは、大阪府のNPO法人「しぶたね」という団体です。2019年に正式に記念日として制定しました。
しぶたねは、病気や障がいのある子どもを兄弟姉妹に持つ子どもたち(通称「きょうだい児」)への理解や支援を広げる目的で活動しています。病院内にきょうだい児が安心して過ごせる居場所を作ったり、同じ境遇の子どもたちが交流できるワークショップなどを開催しています。
「きょうだい児」と聞いて、あまりピンとこない方もいるかもしれません。兄弟姉妹の関係といっても、それぞれが置かれている状況や思いは実に様々です。きょうだいの日は、そうした多様な家族の形や気持ちに、少しだけ想像を広げてみる日でもあります。
「きょうだい児」ってどんな子?あまり知られていない現実
「きょうだい児」という言葉を初めて聞いた人もいるのではないでしょうか。「きょうだい児」とは、病気や障がいのある子どもの兄弟姉妹を指す言葉です。
周りの人から見ると、特別な問題がないように思えるかもしれません。でも、きょうだい児は時に複雑な感情を抱えています。家族の関心がどうしても病気や障がいのある兄弟姉妹に向きがちで、「自分の気持ちは後回しになっているかもしれない」と感じることもあります。
兄弟姉妹だからこそ抱える意外な気持ち
きょうだい児の多くが心の中に持つのは、「本当は寂しいけど、家族に負担をかけたくない」という複雑な気持ちです。例えば、学校の行事や自分の誕生日に家族が来られなくても、「しょうがないよね」と笑顔で言ってしまうこともあります。
また、周囲に自分の本当の気持ちを伝えることをためらう子もいます。家族や兄弟姉妹が大変そうだから、自分の気持ちを言ったら迷惑がかかるかもしれないと思ってしまうのです。
でも、こうした気持ちは、きょうだい児に限らず、実は多くの兄弟姉妹が程度の差こそあれ感じているものではないでしょうか。だからこそ、「きょうだいの日」が、普段は伝えられない思いに気づいたり、伝えたりするちょっとしたきっかけになればいいなと思います。
兄弟姉妹あるあるで、ほっこり共感しよう
どんな家族にも、「兄弟姉妹だからこそ起こりがちな出来事」ってありますよね。ケンカしたり仲直りしたり、絶妙な距離感を保ったり…。そんな兄弟姉妹の日常を、少しだけ覗いてみましょう。
困ったときだけなぜか優しい
例えば、普段はお互いに関心がなさそうなのに、自分が風邪をひいたときだけ妙に親切になった経験はありませんか?リビングで静かに過ごしていると、そっと枕元に飲み物や毛布が置いてあったりして…。いつもは恥ずかしくて伝えられない気遣いを、さりげなく示してしまうものです。
ケンカの翌日はちょっと気まずい
また、子どもの頃に激しいケンカをした次の日、食卓で微妙に気まずくなったこともありませんか?視線が合いそうになると、お互い慌てて違う方向を見たり、母親が冗談を言って場を和ませようとしてくれたり…。時間が経てば自然と仲直りできるのに、その瞬間だけは、世界で一番気まずい相手に感じるものですよね。
妙なライバル意識が生まれる
さらに、学生時代に兄弟姉妹が同じ学校にいると、妙にライバル意識を持ってしまうこともあります。成績やスポーツの記録を密かに気にしたり、「兄の妹」「姉の弟」と周囲から比べられて困惑したこともあるかもしれません。でも大人になると、そんなことが笑い話に変わることも多いですよね。
兄弟姉妹の関係は不思議なもので、親や友人とはまた違った距離感が心地よくもあり、微妙でもあります。けれど、そのちょうど良い距離感があるからこそ、私たちは自然体でいられるのかもしれません。
「きょうだいの日」の話、誰かに教えてみない?
「きょうだいの日」がどんな記念日かを知ってみると、意外と人に話したくなりませんか?この記事を読んだあなたは、少しだけ兄弟姉妹のことを思い出したのではないでしょうか。
雑学って、知っているだけでちょっと得をした気分になりますよね。もし家族や友達と会話する機会があったら、「実は4月10日って『きょうだいの日』らしいよ」と、軽い感じで話してみるのもいいかもしれません。もしかすると、その一言が相手にとっても、兄弟姉妹との思い出を振り返るきっかけになるかもしれません。
普段はあまり口にしない「ありがとう」や「ごめんね」といった言葉も、こんな雑学がきっかけで気軽に伝えられると素敵ですよね。この記事を読んだちょっとした偶然を楽しんで、誰かと共有してみてください。きっと、あなたの周りの人も喜んでくれると思いますよ。